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 電子資格確認、被保険者資格の確認、(旧)被保険者証、資格確認書、高齢受給者証、被保険者資格証明書
関連過去問 13-8E16-4C16-5E20-6D23-5D26-1C26-5オ27-1E、27-8D28-2D29-6A令元-8C令3-3D令3-8オ令4-1C 令4-2E令6-7D
22-2選択
関連条文 被保険者等記号・番号(3条12項)、事業所整理記号及び被保険者整理番号の通知(施行規則46条)、電子資格確認(3条13項)、
 被保険者の資格の確認に必要な書面の交付等(51条の3)、資格確認書の交付(施行規則47条)、資格確認書の訂正(施行規則48条) 資格確認書の再交付(施行規則49条)、資格確認書の検認又は更新等(施行規則50条)、被保険者資格証明書(施行規則50条の2)、資格確認書の返納(施行規則51条)  
 法51条の3の2項の厚生労働省令で定める方法(施行規則51条の2)、資格情報通知書による通知(施行規則51条の3)、高齢受給者証(施行規則52条)
 療養の給付を受けられる医療機関(63条3項一部再掲)、被保険者資格の確認(法63条3項の厚生労働省令で定める方法)(施行規則53条)、処方せんの提出(施行規則54条)









0.被保険者等記号・番号(3条12項)法改正(R02.10.01追加)
 「この法律において「被保険者等記号・番号」とは、保険者が被保険者又は被扶養者の資格を管理するための記号、番号その他の符号として、被保険者又は被扶養者ごとに定めるものをいう」
  事業所整理記号及び被保険者整理番号の通知(施行規則46条) 法改正(H20.10.1
 「厚生労働大臣又は健康保険組合は、法39条1項(資格得喪の確認)の規定により被保険者の資格の取得の確認を行ったとき、又は事業所整理記号及び被保険者整理番号を変更したときは、遅滞なく、事業所整理記号及び被保険者整理番号を事業主に通知しなければならない」




































1.被保険者資格の確認
1.1 電子資格確認(3条13項) 法改正(R02.10.01追加)
 「この法律において「電子資格確認」とは、保険医療機関等(63条3項各号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局)から療養を受けようとする者又は88条1項に規定する指定訪問看護事業者から同項に規定する指定訪問看護を受けようとする者が、保険者に対し、個人番号カード(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に規定する個人番号カード)に記録された利用者証明用電子証明(電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律に規定する利用者証明用電子証明書)を送信する方法により、被保険者又は被扶養者の資格に係る情報(保険給付に係る費用の請求に必要な情報を含む)の照会を行い、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、保険者から回答を受けて当該情報を当該保険医療機関等又は指定訪問看護事業者に提供し、当該保険医療機関等又は指定訪問看護事業者から被保険者又は被扶養者であることの確認を受けることをいう」

・保険医療機関等から療養を受けようとする者、指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けようとする者は、従来はいわゆる被保険者証を持参し(少なくとも月1回)は、被保険者あるいは被扶養者の資格があることの確認を受けていた。
・令和6年12月からは、これにかわるものとして、マイナンバーカードのICチップ内に埋め込まれた利用者証明用電子証明書から被保険者等記号・番号等を電子的に読み取り処理して、オンライン(医療機関等におけるその場)で、資格確認ができるように。
1.2 被保険者資格の確認 
 
療養の給付を受けられる医療機関(63条3項一部再掲)
 「療養の給付を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる病院若しくは診療所又は薬局のうち、自己の選定するものから、電子資格確認その他厚生労働省令で定める方法(電子資格確認等という)により、被保険者であることの確認を受け、同項の給付を受けるものとする」
 被保険者資格の確認:法63条3項の厚生労働省令で定める方法(施行規則53条) 法改正(R06.12.02)、法改正(R05.12.01、1項Bの追加など)、法改正(R02.10.01全文改)
 「法63条3項の厚生労働省令で定める方法は、次の各号に掲げる方法とする。
@個人番号カードに記録された利用者証明用電子証明書を送信する方法(いわゆるマイナ保険証による電子資格確認)
A資格確認書を提出し、又は提示する方法
B処方せんを提出する方法(保険薬局等から療養を受けようとする場合に限る)
C保険医療機関等、保険薬局等又は指定訪問看護事業者が、過去に取得した療養又は指定訪問看護(88条1項に規定する指定訪問看護をいう。以下同じ)を受けようとする者の被保険者の資格に係る情報(保険給付に係る費用の請求に必要な情報を含む。次項に同じ)を用いて、保険者に対し、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、あらかじめ照会を行い、保険者から回答を受けて取得した直近の当該情報を確認する方法(当該者が当該保険医療機関等若しくは保険薬局等から療養(居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護又は居宅における薬学的管理及び指導に限る(註つまり訪問診療に限る)を受けようとする場合又は当該指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けようとする場合であって、当該保険医療機関等、保険薬局等又は指定訪問看護事業者から電子資格確認による確認を受けてから継続的な療養又は指定訪問看護を受けている場合に限る)
⇒患者から情報閲覧の同意を取得した上で、患者の保険資格情報などをモバイル端末などで収集し、2回目以降継続的に訪問診療等が行われている間、医療機関等からオンライン資格確認システムに再照会することによって最新の資格確認を行う方法(居宅同意取得型電子資格確認の再照会機能による方法)
Dその他厚生労働大臣が定める方法
   厚生労働省告示349(R06.11.29)
 「5号に規定する規定する厚生労働大臣が定める方法は、当分の間、次の各号に掲げるものとする。 ただし、各号に掲げる方法により被保険者若しくはその被扶養者が療養の給付を受ける資格があることの確認を受けることができるのは、電子資格確認によってその資格があることの確認を受けることができなかった場合に限る」
@個人番号カードとともに、資格情報通知書を提示する方法
A個人番号カードとともに、マイナポータルを通じて取得した当該被保険者又は被扶養者の資格に係る情報が記録されたものを提示する方法
B利用者証明用電子証明書の発行を受けた者が、有効期間が満了した日から当該日の属する月の末日から3月を経過するまでの間において、利用者証明利用者符号を用いた本人確認を受けた上で、保険者等に対し、被保険者又は被扶養者の資格に係る情報の照会を行い、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、保険者等から回答を受けて当該情報を療養の給付を受けようとする保険医療機関等に提供し、当該保険医療機関等から被保険者又は被扶養者であることの確認を受ける方法
⇒マイナ保険証における利用者証明用電子証明書が期限切れになっている場合でも、3か月以内であれば、本人確認を行った上で、保険者から資格確認情報の回答を受けることができる。
 「同2項 法改正(R06.12.02)、法改正(R05.12.01、旧1項から移動)、法改正(R02.10.01旧1項)
 「被保険者が法74条1項(70歳以上の者が保険医療機関等から療養を受ける場合に2号(2割負担)又は3号(3割負担))の規定の適用を受ける場合(当該適用を受けることについて、保険医療機関等、保険薬局等又は指定訪問看護事業者において、電子(的確認(保険者に対し、被保険者の資格に係る情報の照会を行い、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、保険者から回答を受けた当該情報により確認することをいう。以下同じ)を受けることができる場合及び資格確認書(一部負担金の割合が記載され、又は記録されているものに限る)を提出し、又は提示する場合を除く)における前項の規定の適用(被保険者資格の確認)については、同項2号から4号までに定めるもの及び高齢受給者証を提出する方法とする」
⇒@のマイナ保険証による電子資格確認ができる場合
は、高齢受給者証は当然ながら不要

電子資格確認電子的確認
 電子資格確認:保険者に対し、個人番号カードに記録された利用者証明用電子証明書を送信する方法により、被保険者又は被扶養者の資格に係る情報の照会を行い、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、保険者から回答を受けて当該情報を保険医療機関等に提供し、被保険者又は被扶養者であることの確認を受けること。
⇒あらかじめ保険証として利用できるように登録したマイナカード(いわゆるマイナ保険証)を保険医療機関等のオンラインリーダーに読み込ませることによって、資格情報の確認を受ける。
 電子的確認保険者に対し、被保険者の資格に係る情報の照会を行い、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、保険者から回答を受けた当該情報により、資格情報を確認する
電子資格確認に準ずるもので、自分のスマホ等で、マイナポータルによる資格情報画面を開き、その画面を見せるなどの方法で、資格情報の確認を受ける。
 いずれにせよ、従来の紙による被保険者証の読み書きはせず、オンラインデジタル技術を利用し(必要最小限の人による手間だけで)、必要データを処理する方法であるから、広義にとらえれば、いずれも電子的確認ということができよう。
@被保険者が70歳以上で、療養を受ける際に一部負担金が2割又は3割の適用を受ける場合であって、これらの被保険者が保険医療機関等において、電子的確認を受けることができず、また資格確認書に一部負担金割合の記載がない場合は、
 資格確認書の提出又は提示、処方せんの提出、居宅同意取得型電子資格確認の再照会機能による資格確認のいずれかと高齢受給者証の添付が必要である。
A被扶養者への準用
   被扶養者が70歳以上で、療養を受ける際に、給付割合が8割(本人が2割負担)又は7割(本人が3割負担)の適用を受ける場合についても、
施行規則90条(家族療養費の支給)において、「53条2項は、被扶養者の療養について準用する。この場合「一部負担金割合」とあるのは「100分の100から給付割合を控除して得た割合」と読み替える」ことにより、被保険者の場合と同様
施行規則94条(家族訪問看護費の支給)において、「53条2項は、被扶養者が被扶養者指定訪問看護を受けた場合について準用する」とあり、上記と同様。
⇒70歳以降の取扱いの詳細はこちらを参照のこと
被保険資格の確認
(1)療養の給付を受ける場合
@電子資格確認
・個人番号カードに記録された利用者証明用電子証明書による電子資格確認(いわゆるマイナ保険証の利用)によるのが、基本形
・従来から基本とされてきた被保険者証は廃止
A電子資格確認等
 そのほかに、旧被保険者証に代わるものとして交付された資格確認書、保険薬局から薬剤を受ける場合の処方箋、居宅同意取得型電子資格確認の再照会機能による方法も可能。
(2)入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養に対しては、それぞれ、85条85条の286条88条3項
 「電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け」とあり、これらも含めた療養の給付等に対しての確認方法に本質的な差異はない。
 参考 被保険者証について
・令和2年10月1日から、電子資格確認が法定化されとともに、医療機関等で療養の給付等を受ける場合は、電子資格確認以外の方法として、被保険者証の提出が求められてきた。
・令和6年12月2日からは、法令上被保険者証は廃止となり、電子資格確認以外の方法の一つとして、資格確認書の提出が求められる。
・ただし、実態においては、手元にある被保険者証(再発行は認められない)は、その有効期間内であれば(ただし、最長でも令和7年12月1日まで)は有効である。
 処方せんの提出(施行規則54条)法改正(R02.10.01、被保険者証の廃止に伴い、被保険者証の提出は不要)
 「保険薬局等から薬剤の支給を受けようとする者は、保険医療機関等において、診療に従事する保険医又は医師若しくは歯科医師が交付した処方せんを当該保険薬局等に提出しなければならない」
 臓器提供意思表示
 
平成19年4月より、全国健康保険協会管掌健康保険の旧被保険者証の裏面に臓器提供意思表示欄を設けることになっていたが、令和6年12月以降廃止となった。
 その後は、マイナンバーカード、運転免許証、インターネットによる意思登録、臓器提供意思表示カードなどを利用して意思表示をする。
1.3 資格情報通知書による通知(施行規則51条の3)法改正(R06.12.02新規)
 「保険者は、被保険者の資格を取得した者又は被扶養者を有するに至った被保険者に対し、当該被保険者又はその被扶養者の資格に係る情報として、次に掲げる事項を書面又は電磁的記録(資格情報通知書)により通知しなければならない」
@当該通知に係る被保険者又はその被扶養者の氏名
A被保険者等記号・番号、保険者番号及び保険者の名称
B一部負担金の割合又は100分の100から法110条2項1号ハ若しくはニに定める割合を控除して得た割合並びに有効期限及び発効期日(70歳に達する日の属する月の翌月以後である被保険者又はその被扶養者であって、高齢受給者証の交付を受けていないものに係るものに限る)
C資格取得年月日及び通知年月日

@資格情報通知書(資格情報のお知らせ)とは、マイナンバーよる資格確認を利用している被保険者について、基本的な資格情報(氏名、被保険者等記号・番号、保険者番号・保険者名、有効期限、負担割合など)が記載された書面。
 これにより自分の資格情報が確認できる。
A資格情報通知書の提示のみでは保険医療機関等、保険薬局等又は指定訪問看護事業者において、被保険者又はその被扶養者であることの確認を受けることはできない。
 ただし、災害その他の特別な事情により電子資格確認を受けることができない状況にある場合においては、個人番号カードと資格情報通知書による確認が可能である。


7D
 療養の給付を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、保険医療機関等のうち、自己の選定するものから、電子資格確認その他厚生労働省令で定める方法により、被保険者であることの確認を受けて療養の給付を受ける。被保険者資格の確認方法の1つに、保険医療機関等が、過去に取得した療養又は指定訪問看護を受けようとする者の被保険者の資格に係る情報を用いて、保険者に対して電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、あらかじめ照会を行い、保険者から回答を受けて取得した直近の当該情報を確認する方法がある。

解説を見る

正しい 誤り




















2.資格確認書
2.1 被保険者の資格の確認に必要な書面の交付等(51条の3)法改正(R06.12.02新規)
 「被保険者又はその被扶養者が電子資格確認を受けることができない状況にあるときは、当該被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に対し、当該状況にある被保険者若しくはその被扶養者の資格に係る情報として厚生労働省令で定める事項を記載した書面の交付又は当該事項の電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって厚生労働省令で定めるものをいう)による提供を求めることができる。
 この場合において、当該保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、速やかに、当該書面の交付の求めを行った被保険者に対しては当該書面を交付するものとし、当該電磁的方法による提供の求めを行った被保険者に対しては当該事項を電磁的方法により提供するものとする」

・被保険者証の廃止に伴い、マイナ保険証による電子資格確認を受けることができないものには、施行規則47条による「資格確認書」を交付することに。
 「同2項 前項の規定により同項の書面の交付を受け、若しくは電磁的方法により同項の厚生労働省令で定める事項の提供を受けた被保険者又はその被扶養者は、当該書面又は当該事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを提示することにより、63条3項(療養の給付)、85条1項(入院時食事療養費)、85条の2の1項(入院時生活療養費、86条1項(保険外併用療養費)又は88条3項(訪問看護療養費)の確認を受けることができる」

・「資格確認書(文書または電磁カード等)」を提示することにより、療養の給付等を受ける際の、資格確認を受けることができる。
 資格確認書の交付(施行規則47条) 法改正(R06.12.02、被保険者証の廃止に伴いほぼ全面的に改定)、法改正(H20.10.1)
 「法51条の3(被保険者の資格の確認に必要な書面の交付等)の1項の規定により同項に規定する書面の交付又は同項に規定する事項の電磁的方法による提供を求める被保険者(申請者という)は、次に掲げる事項を記載した申請書を保険者に提出して、その交付又は提供を申請しなければならない。
 この場合において、当該申請書の提出は、申請者が任意継続被保険者である場合を除き、事業主を経由して行うものとする。ただし、災害その他やむを得ない事情により、事業主を経由して行うことが困難であると保険者が認めるときは、事業主を経由することを要しない」
@申請の年月日、A申請者の氏名及び被保険者等記号・番号又は個人番号、B申請に係る被保険者又はその被扶養者の氏名、生年月日及び被保険者等記号・番号又は個人番号、C申請の理由、Dその他保険者が定める事項であって申請者が書面への記載又は電磁的方法による提供を求めるものがある場合には、その旨
 
@被保険者証について
・令和6年年12月2日以降:被保険者証の新たな発行はない。
・手持ちの被保険者証は有効期限内(ただし、最長でも令和7年年12月1日まで)は利用可能。
A資格確認書について
・被保険者又はその被扶養者が電子資格確認を受けることができない状況にあるときは、当該被保険者は、これに代わるものとして、書面の交付または電磁的方法による提供すなわち資格確認書を保険者に申請しなければならない。
電子資格確認を受けることができない状況とは、マイナンバーカードをもっていない、もってはいるが健康保険証利用登録をしていない、マイナンバーカードによる電子証明が期限切れなど)
・原則的には、電子資格確認を受けることができない状況にあるものには、保険者の判断で、資格確認書(書面またはチップ付カード)が送付されるが、
・手持ちの被保険者証の紛失など申請を要する場合は、被保険者から保険者に交付を申請しなければんらない
  「同2項 保険者は、前項の規定による交付又は提供の申請があったときは、申請者に対し、法51条の3の1項に規定する書面(次項各号に掲げる事項を記載した様式9号によるものに限る)であって複製等を防止し、若しくは抑止するための措置その他の必要な措置を講じたものを交付し、又は当該事項を電磁的方法(4項に規定するものであって、様式9号により表示することができるものに限る)により提供しなければならない。
 この場合において、当該書面又は当該電磁的方法により提供されたもの(資格確認書という)の有効期限は、交付又は提供の日から起算して5年を超えない範囲内において保険者が定めるものとする」

 申請があった場合は、保険者は資格確認書(書面又は電磁的カード)を、被保険者に対しては交付又は提供しなければならない。
 いずれも有効期限付きである
 「同3項 法51条の3の1項(被保険者の資格の確認に必要な書面の交付等)に規定する厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする」
 @交付又は提供に係る被保険者又はその被扶養者の氏名、性別及び生年月日
 A被保険者等記号・番号及び保険者番号並びに保険者の名称
 B資格取得年月日及び資格確認書の交付又は提供の年月日
 C一部負担金の割合又は100分の100から法110条2項(家族療養費の給付割合)1号ハ若しくはニに定める割合を控除して得た割合及び発効期日(交付又は提供に係る被保険者又はその被扶養者が70歳に達する日の属する月の翌月以後である場合であって、当該被保険者又はその被扶養者が高齢受給者証の交付を受けていないときに限る)
 D有効期限、E被保険者の氏名(被扶養者に係るものに限る)、Fその他保険者が定める事項であって申請者が書面への記載又は電磁的方法による提供を求めたもの

 70歳に達する日の属する月の翌月以後である場合であって、高齢受給者証の交付を受けていないと場合は、一部負担金割合が記載されたものが必要。
 「同4項 法51条の3の1項(被保険者の資格の確認に必要な書面の交付等)に規定する電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって厚生労働省令で定めるものは、電子情報処理組織を使用する方法のうち、送信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された情報の内容を電気通信回線を通じて情報の提供を受ける者の閲覧に供する方法であって複製等を防止し、又は抑止するための措置その他の必要な措置を講じたものとする。
 「同5項 保険者は、2項の規定により申請者(任意継続被保険者を除く。以下この項から7項までにおいて同じ)に資格確認書(書面に限る)を交付しようとするときは、これを事業主に送付しなければならない。ただし、保険者が支障がないと認めるときは、これを申請者に送付することができる」 
 「同6項 前項本文の規定による資格確認書(書面に限る)の送付があったときは、事業主は、遅滞なく、これを申請者に送付しなければならない」
 「同7項 36条及びこの節の規定にかかわらず、次に掲げる場合は資格確認書(書面に限る)の交付その他の手続について、事業主を経由せず行うものとする」以下略
 「同8項 保険者は、2項の規定により申請者(任意継続被保険者に限る)に資格確認書(書面に限る)を交付しようとするときは、これを申請者に送付しなければならない」
 法51条の3の2項の厚生労働省令で定める方法(施行規則51条の2)法改正(R06.12.02新規)
 「法51条の3の2項の厚生労働省令で定める方法は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ)に記録された施行規47条3項各号に掲げる事項を様式9号により映像面に表示する方法とする」

・資格確認書については、書面(様式9号)による交付と、電磁的方法による所定事項の提供(様式9号を画面表示させる電磁カード等の提供)がある。
  2.2 資格確認書の訂正・再交付・検認又は更新
2.2.1 資格確認書の訂正(施行規則48条) 法改正(R06.12.02、被保険者証の廃止に伴いもの)、法改正(R02.10.01)、法改正(H20.10.1)
 「被保険者(資格確認書(書面に限る)の交付を受けているものであって、当該被保険者又はその被扶養者が電子資格確認を受けることができない状況にあるものに限る)は、被保険者等記号・番号又は当該被保険者若しくはその被扶養者の氏名若しくは性別に変更があったときは、遅滞なく、資格確認書を保険者に提出しなければならない。
 この場合において、協会に提出するときは事業主及び厚生労働大臣の順に、健康保険組合に提出するときは事業主を経由して行うものとする」
⇒「厚生労働大臣」とあるが、実際には「日本年金機構」
資格確認書の交付を受けており、被保険者又はその被扶養者が電子資格確認を受けることができない状況にある場合であって、被保険者、その被扶養者の氏名性別に変更があったときは、資格確認書を保険者に提出し、次の2項で、訂正し、返付する。
 「2項 法改正(R06.12.02、被保険者証を資格確認書に)、法改正(R03.10.01) 保険者は、前項の規定による資格確認書(書面に限る)の提出があったときは、遅滞なく、その事項を訂正し、事業主を経由して被保険者に返付しなければならない。
 ただし、被保険者が任意継続被保険者である場合を除き、保険者が支障がないと認めるときは、事業主を経由することを要しない
⇒一般被保険者の資格確認書の訂正請求は、事業主経由で提出するが、訂正後の資格確認書は、保険者が支障がないと認めるときは直接本人に送付できる。
 「3項 法改正(R06.12.02、被保険者証を資格確認書に) 前2項の規定による資格確認書(書面に限る)の訂正及び返付は、被保険者が任意継続被保険者である場合は、事業主及び厚生労働大臣を経由することを要しない」
⇒任意継続被保険者(特例退職被保険者も同じ)の資格確認書の訂正請求及び訂正後の送付は、保険者が直接に被保険者と行う。 
2.2.2  資格確認書の再交付(施行規則49条) 法改正(R06.12.02、2項以下においても被保険者証は資格確認書に)、法改正(H20.10.1)
 「被保険者は、資格確認書(書面に限る)を破り、汚し、又は失ったときは、所定の事項(被保険者等記号・番号または個人番号、指名及び生年月日、再交付申請の理由)を記載した申請書を保険者に提出して、その再交付を申請することができる」
⇒「破り又は汚した」場合の再交付申請には資格確認書を添付(同2項)

 「3項 保険者は1項(再交付)の規定による申請を受けたときは、資格確認書(書面に限る)を被保険者に再交付しなければならない」
 「4項 被保険者は、資格確認書(書面に限る)の再交付を受けた後、失った資格確認書を発見したときは、直ちに、発見した資格確認書を保険者に返納しなければならない」
 「5項 1項の規定による資格確認書(書面に限る)の再交付の申請、3項の規定による資格確認書(書面に限る)の再交付及び前項の規定による資格確認書(書面に限る)の返納は、被保険者が任意継続被保険者である場合を除き、事業主を経由して行うものとする。
 ただし、災害その他やむを得ない事情により、事業主を経由して行うことが困難であると保険者が認めるときは、事業主を経由することを要しない」
 「6項 前項本文の規定にかかわらず、3項の規定による資格確認書(書面に限る)の再交付は、被保険者が任意継続被保険者である場合を除き、保険者が支障がないと認めるときは、事業主を経由することを要しない

・一般被保険者の資格確認書の再交付の申請は、5項により、事業主経由を原則とするが、災害その他やむを得ない事情がある場合は、事業主を経由しなくてもよい。
・さらに、6項により、保険者が支障がないと認めるときは、事業主を経由しなくてもよい。
・任意継続被保険者の資格確認書の再交付については、保険者が直接に被保険者と行う

2.2.3 資格確認書の検認又は更新等(施行規則50条) 法改正(R06.12.02、被保険者証から資格確認書に)、法改正(H20.10.1)
 「保険者は、毎年一定の期日を定め、資格確認書(書面に限る)の検認若しくは更新又は被扶養者に係る確認をすることができる」
 「2項 事業主は、前項の検認若しくは更新又は被扶養者に係る確認のため、資格確認書又は被扶養者に係る確認に必要な書類の提出を求められたときは、被保険者(任意継続被保険者を除く)にその提出を求め、遅滞なく、これを保険者に提出しなければならない」 
 「3項 被保険者(任意継続被保険者を除く)は、前項の規定により資格確認書(書面に限る)又は被扶養者に係る確認に必要な書類の提出を求められたときは、遅滞なく、これを事業主を経由して保険者に提出しなければならない」
⇒一般被保険者の資格確認書の検認・更新・確認のために必要な資料を求められたときは、被保険者は事業主経由で保険者に提出しなければならない。
 「4項 任意継続被保険者は、1項の検認若しくは更新又は被扶養者に係る確認のため、資格確認書(書面に限る)又は被扶養者に係る確認に必要な書類の提出を求められたときは、遅滞なく、これを保険者に提出しなければならない」 
⇒任意継続被保険者の資格確認書の検認・更新・確認のために必要な資料を求められたときは、被保険者は直接保険者に提出しなければならない。
 「5項 保険者は2項又は前項の規定により資格確認書(書面に限る)の提出があったあときは、遅滞なく、これを検認し、又は更新して、被保険者に交付しなければならない」
 「6項 保険者は、前項の規定により被保険者(任意継続被保険者を除く)に資格確認書(書面に限る)を交付しようとするときは、これを事業主に送付しなければならない。
 ただし、保険者が支障がないと認めるときは、これを被保険者に送付することができる」
⇒一般被保険者の資格確認書の検認・更新後の交付は、事業主に送付が原則であるが、保険者が支障がないと認めるときは、直接、被保険者に送付することができる。
⇒原則に則って、事業主が資格確認書の送付を受けたときは、遅滞なく、これを被保険者に送付しなければならない」
 「8項 保険者は、5項の規定により任意継続被保険者に資格確認書(書面に限る)を交付しようとするときは、これを任意継続被保険者に送付しなければならない」
⇒任意継続被保険者の資格確認書証の検認・更新後の交付は、直接、被保険者に送付しなければならない。
 「9項 1項の規定により検認又は更新を行った場合において、その検認又は更新を受けない資格確認書(書面に限る)は、無効とする
  参考 被扶養者の認定業務
(1)日本国内に住所を有する被扶養者の認定事務についての詳細はこちらを  
(2)被扶養者の収入の確認における留意点について(R02.04.10事務連絡)〇
@被扶養者として認定した者については、認定後、少なくとも年1回は保険者において被扶養者に係る確認を行い、被扶養者の要件を引き続き満たしていることを確認することが望ましいこと。
A確認に当たり、被扶養者の収入については、「被扶養者の過去の収入、現時点の収入又は将来の収入の見込みなどから、今後1年間の収入を見込む」ものとすること。
 この際には、勤務先から発行された給与明細書、市区町村から発行された課税証明書等の公的証明書等を用いること。
B今後1年間の収入を見込む際には、例えば、認定時(前回の確認時)には想定していなかった事情により、一時的に収入が増加し、直近3ヶ月の収入を年収に換算すると130万円以上となる場合であっても、直ちに被扶養者認定を取消すのではなく、過去の課税証明書、給与明細書、雇用契約書等と照らして、総合的に将来収入の見込みを判断すること。
C確認に当たり、被扶養者認定を受けている方の過去1年間の収入が、昇給又は恒久的な勤務時間の増加を伴わない1時的な事情等により、その1年間のみ上昇し、結果的に130万円以上となった場合においても、原則として、被扶養者認定を遡って取り消さないこと」
2.2.4 資格確認書の返納(施行規則51条) 法改正(R06.12.02、1項から5項まで、被保険者証は資格確認書に)、法改正(H20.10.1)
 「事業主は、次に掲げる場合においては、遅滞なく、資格確認書(書面に限る)を回収して、これを保険者に返納しなければならない。
 この場合(被保険者が任意継続被保険者である場合を除く)において、協会に返納するときは厚生労働大臣を経由して行うものとする」
 @被保険者(資格確認書の交付を受けているものに限る。以下同じ)が資格を喪失したとき、
 A被保険者の保険者に変更があったとき、
 B被保険者の被扶養者が異動したとき
 C施行規則29条の2の1項(共済組合の特例の適用を受けるに至った場合の届出)の届出を行うとき
⇒「厚生労働大臣を経由」とあるが、実際には「年金事務所を経由」
 「2項 前項の場合において、被保険者が任意継続被保険者であるときは、当該被保険者は、5日以内に、これを保険者に返納しなければならない」
 「3項 1項@(任意継続被保険者を除く被保険者の資格喪失)又Cに掲げる場合(共済組合の特例の適用を受けるに至った場合の届出)において事業主が返納すべき資格確認書(書面に限る)は、やむを得ない場合を除き、資格喪失届に添えなければならない。 この場合においては、その理由を資格喪失届に付記しなければならない」
 「4項 被保険者(任意継続被保険者を除く)は、次に掲げる場合においては、5日以内に、資格確認書(書面に限る)を事業主に提出しなければならない」
 @被保険者(資格確認書の交付を受けているものに限る。以下同じ)が資格を喪失したとき、
 A被保険者の保険者に変更があったとき、
 B被保険者の被扶養者が異動したとき。
 C被保険者が共済組合の組合員資格を取得したことにより、共済組合の特例の適用を受けるに至ったとき。
 「5項 1項の資格喪失の原因が死亡であるとき、又は前項の規定により資格確認書を提出すべき者が死亡したときは、埋葬料又は埋葬に要した費用に相当する金額の支給を受けるべき者は、その申請の際、資格確認書を保険者に返納しなければならない。
 ただし、埋葬料又は埋葬に要した費用に相当する金額の支給を受けるべき者がないときは、埋葬を行った者において資格確認書を返納しなければならない」 




4
2E
 保険者は、被保険者(任意継続被保険者を除く)に資格確認書を交付しようとするときは、これを事業主に送付しなければならないとされているが、保険者が支障がないと認めるときは、これを被保険者に送付することができる。(R07改)

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正しい 誤り
13
8E
 任意継続被保険者の資格確認書の交付は、保険者が強制適用被保険者の資格喪失日の前日の事業主を経由して送付する。(R07改)(基礎)

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正しい 誤り


27
1E
 特例退職被保険者が資格確認書を紛失した場合の資格確認書の再交付申請は、一般の被保険者であったときの事業主を経由して行う。ただし、災害その他やむを得ない事情により、当該事業主を経由して行うことが困難であると保険者が認めるときは、事業主を経由することを要しない。(R07改)(発展)

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正しい 誤り








8C
 保険者は、毎年一定の期日を定め、資格確認書の検認又は更新をすることができるが、この検認又は更新を行った場合において、その検認又は更新を受けない資格確認書は無効である. (R07改)

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正しい 誤り

3
8オ
 被扶養者の収入の確認に当たり、被扶養者の年間収入は、被扶養者の過去の収入、現時点の収入又は将来の収入の見込みなどから、今後1年間の収入を見込むものとされている。

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正しい 誤り





4
1C
 事業主は、被保険者が資格を喪失したときは、遅滞なく資格確認書を回収して、これを保険者に返納しなければならないが、テレワークの普及等に対応した事務手続きの簡素化を図るため、被保険者は、資格確認書を事業主を経由せずに直接保険者に返納することが可能になった。(R07改)
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正しい 誤り
16
5E
 任意継続被保険者は、被保険者資格を喪失したときは、資格確認書を10日以内に厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。(R07改)(基礎)

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正しい 誤り
22
2

 全国健康保険協会管掌健康保険の任意継続被保険者が、適用事業所の被保険者となったときは、被保険者となった日の翌日に任意継続被保険者の資格を喪失する。
 この場合、5日以内に任意継続被保険者(書面の資格確認書の交付を受けているものに限る)はその資格確認書を| E |に返納しなければならない。(誤問)(R07改)(16-5Eの類型)

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2.3 被保険者資格証明書(施行規則50条の2) 法改正(R06.12.02)、法改正(H20.10.1新設)
 「厚生労働大臣は、協会が管掌する健康保険の被保険者に対し、施行規則24条の4(保険者による被保険者情報の登録)の規定による被保険者情報の登録又はこの省令の規定による資格確認書の交付、提供、返付若しくは再交付(交付等という)が行われるまでの間に当該被保険者を使用する事業主又は当該被保険者から求めがあった場合において、当該被保険者又はその被扶養者が療養を受ける必要があると認めたときに限り、被保険者資格証明書を有効期限を定めて交付するものとする」

・協会けんぽが管掌する健康保険の被保険者または被扶養者が、(厚生労働大臣による確認とその情報の登録により)によりマイナ保険証が利用可能となるまでの間や資格確認書が交付されるまでの間に、医療機関で受診する必要がある場合は、事業主または被保険者からの申請に基づき、「被保険者資格証明書」が公布される。
・「被保険者資格証明書」の有効期間は、証明日から20日以内とされている。

 「同2項 法改正(R06.12.02) 被保険者資格証明書の交付を受けた被保険者は、前項に規定する間、施行規則53条(法63条3項の厚生労働省令で定める方法による被保険者資格の確認)の規定にかかわらず、被保険者資格証明書を提出することによって療養の給付を受ける資格を明らかにすることができる」

・被保険者資格証明書の交付をうけた被保険者は、その有効期間内に限り、被保険者資格証明書を提出して療養の給付を受けることができる。
 被扶養者も同様。

 「同3項 法改正(R06.12.02) 被保険者資格証明書の交付を受けた被保険者は、被保険者情報の登録が行われたことを確認したとき、資格確認書の交付等を受けたとき、又は被保険者資格証明書が有効期限に至ったときは、直ちに、被保険者資格証明書を事業主を経由して厚生労働大臣に返納しなければならない」 
23
5D
 厚生労働大臣は、全国健康保険協会が管掌する健康保険の被保険者に対し、健康保険法施行規則の規定による被保険者情報の登録又は同規則の規定による資格確認書の交付、返付又は再交付が行われるまでの間に当該被保険者を使用する事業主又は当該被保険者から求めがあった場合において、当該被保険者又はその被扶養者が療養を受ける必要があると認めたときに限り、被保険者資格証明書を有効期限を定めて交付するものとする。(R07改)

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正しい 誤り
26
1C
 被保険者資格証明書の交付を受けた全国健康保険協会が管掌する健康保険の一般被保険者が、被保険者情報の登録が行われたことを確認したとき、資格確認書の交付等を受けたとき、又は被保険者資格証明書が有効期限に至ったときは、直ちに、被保険者資格証明書を事業主を経由して厚生労働大臣に返納しなければならない。 (R07改)

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27
8D
 資格を取得する際に厚生労働大臣から被保険者資格証明書の交付を受けた被保険者に対して、資格確認書が交付されたときは、当該資格証明書はその被保険者に係る適用事業所の事業主が回収し、破棄しなければならない。(R07改) (26-1Cの類型)

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3
3D
 全国健康保険協会(以下本問において「協会」という)は、全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者者に対して、資格確認書の交付、再交付等が行われるまでの間、必ず被保険者資格証明書を有効期限を定めて交付しなければならない。
 また、被保険者資格証明書の交付を受けた被保険者は、被保険者情報の登録を確認したとき、資格確認書の交付がなされたときは、当該被保険者は直ちに被保険者資格証明書を協会に返納しなければならない。(R07改) ( (26-1Cの類型)

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正しい 誤り




















3.高齢受給者証(施行規則52条)法改正(R06.12.02)
 「保険者は、被保険者が法74条1項の2号若しくは3号(70歳に達する日に属する月の翌月以後である場合の一部負担金割合の規定)の適用を受ける場合、又は被扶養者が法110条2項1号ハ若しくは二(扶養者が70歳に達する日の属する月の翌月以後である場合の自己負担率割合の規定)の適用を受ける場合であって、当該被保険者又はその被扶養者が資格確認書(一部負担金の割合又は100分の100から同号ハ若しくはニに定める割合を控除して得た割合が記載されていないもの又は記録されていないものに限る)の交付又は提供を受けているときは、当該被保険者に様式10号による高齢受給者証を有効期限を定めて交付しなければならない」 
チョッと補足;
(1)交付
@高齢受給者証とは、一部負担割合が通常は3割であるところ、70歳誕生月の翌月から75歳までの者(被保険者、被扶養者)は、所得の状況によっては2割負担もありうるので、一部負担割合を証明するために、保険者が交付するもの。
・よって、資格確認書に、一部負担金割合又は(1−給付割合)が記載されている又は記録されている場合は、それを利用すればよいので、高齢受給者証は交付されない。
A交付するのは保険者(協会又は健康保険組合)
B交付される時期は、
・70歳の誕生日の翌月の1日(誕生日が月の初日の場合は誕生日当日)
・70歳以上の者が被保険者となったときは、被保険者となった日
・70歳以上の者が被扶養者として認定されたときは認定日
(2)高齢受給者証の使用
(2)-1 70歳以上75歳未満の被保険者が療養の給付を受ける際、2割あるいは3割負担の規定の適用を受けるためには、
・その適用を受けることについて、電子的確認を受けることができる場合(R02.10.01旧1項改正)のほか、
・一部負担金割合が記載又は記録された資格確認書を提出又は提示した場合(R06.12.02改正)
を除き、
 1項のA資格確認書の提出又は提示、B処方せんの提出、C居宅同意取得型電子資格確認の再照会機能による資格確認のほか、マイナ保険証と資格情報のお知らせ(資格情報通知書)の提示、被保険者証(令和7年12月1日までに限り有効)
 いずれかの提示と高齢受給者証の提出が必要になる。
・70歳以上75歳未満の被保険者が訪問看護療養費を受ける場合においても付を受ける際
(2)-2 家族療養費の場合
・70歳以上75歳未満の被扶養者が療養等を受ける(家族療養費として被保険者が給付を受ける)場合、2割負担(8割給付)の規定の適用を受けることに関しては、施行規則90条により、同53条2項が準用されている。
・70歳以上75歳未満の被扶養者が指定訪問看護を受ける(家族訪問看護費として被保険者が給付を受ける)場合も、施行規則94条により、同53条2項が準用されている。
 いずれの場合も、「一部負担金割合」は「100の100から給付割合を控除して得た割合」と読み替える。

 「2項 前項の被保険者が次の各号のいずれかに該当したときは、事業主は、遅滞なく高齢受給者証を回収して、これを保険者に返納しなければならない。
 この場合(被保険者が任意継続被保険者である場合を除く)において、協会の管掌する健康保険の被保険者が第1号から第3号までのいずれかに該当したときは、厚生労働大臣を経由して行うものとする」
@被保険者の資格を喪失したとき。
A保険者に変更があったとき。
B70歳に達する日に属する月の翌月以後にある被扶養者に異動があったとき。
C高齢受給者証に記載されている一部負担金の割合が変更されるとき。
D高齢受給者証の有効期限に至ったとき。
⇒「厚生労働大臣を経由」とあるが、実際には「年金事務所長を経由」して、協会に返納
 「3項 前項の場合において、被保険者が任意継続被保険者であるときは、当該被保険者は、5日以内に、これを保険者に返納しなければならない」
 「4項 法改正(R06.12.02)法改正(R03.10.01) 施行規則47条5項同6項及び同8項施行規則48条同49条同50条まで並びに施行規則51条3項、4項、5項までの規定は、高齢受給者証について準用する」
⇒たとえば、高齢受給者証の交付については、
・一般被保険者である場合、通常は事業主経由であるが、保険者が支障がないと認めるときは、直接本人に送付できる(施行規則47条5項)
・任意継続被保険者に対しては、申請者に直接送付(施行規則47条8項)
 そのほか、資格確認書の交付、再交付、訂正、検認・更新等の手続き関係についての法改正は、高齢受給資格者証に対しても準用される。




20
6D
 被保険者が70歳に達する日の属する月の翌月以後(以下本肢において「70歳以上」という)の被保険者に係る一部負担金の割合の規定の適用を受けるとき、又はその被扶養者が70歳以上の被扶養者に係る自己負担率割合の規定の適用を受ける場合であって、当該被保険者又はその被扶養者が資格確認書(一部負担金の割合又は100分の100から法110条2項1号ハ若しくはニに定める割合を控除して得た割合が記載されていない又は記録されていないものに限る)の交付又は提供を受けているときは、当該被保険者に高齢受給者証を有効期限を定めて交付しなければならない。(R07改) (基礎)

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正しい 誤り
26
5オ
 保険者は、被保険者が70歳以上の被保険者に係る一部負担金の負担割合の規定の適用を受けるときは、当該被保険者が資格確認書(一部負担金の割合が記載されていない又は記録されていないものに限る)の交付又は提供を受けているときは、当該被保険者に高齢受給者証を有効期限を定めて交付しなければならない。(R07改)20-6Dの類型)

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16
4C
 被保険者が70歳に達する日の属する月の翌月以後に、自己の選定する保険医療機関から療養の給付を受けるときは、保険医療機関等において電子的確認を受けることができる場合、及び一部負担金の割合が記載されている資格確認書を提出あるいは記録されているものを提示する場合を除き、施行規則53条1項2号から4号に定めるものと高齢受給者証を提出しなければならない。(R07改)(基礎)

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29
6A
 72歳の被保険者で指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けようとするときは、当該指定訪問看護事業者において電子的確認を受けることができる場合、及び一部負担金の割合が記載されている資格確認書を提出あるいは記録されているものを提示する場合を除き、施行規則53条1項2号から4号に定めるものと高齢受給者証を提出しなければならない。(R07,改)(16-4Cの類型)

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正しい 誤り



28
2D
 高齢受給者証を交付された特例退職被保険者は、高齢受給者証に記載されている一部負担金の割合が変更されるとき、当該被保険者は5日以内に高齢受給者証を返納しなければならないが、そのときは事業主を通じて保険者に返納しなければならない。(発展)

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正しい 誤り