28年度 法改正トピックス(社会保険審査官・社会保険審査会法に関する主要改正点)
  改正後 改正ポイント
管轄審査官  「3条2項((H28.04.01追加)審査官は、次に掲げる者以外の者でなければならない。
@審査請求に係る処分に関与した者又は審査請求に係る不作為に係る処分に関与し、若しくは関与することとなる者
A審査請求人
B審査請求人の配偶者、四親等内の親族又は同居の親族
C審査請求人の代理人
D上記B,Cであつた者
E審査請求人の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人
F9条の規定により通知を受けた保険者以外の利害関係人
 2項:新設
 審査官は、厚生労働省の職員の中から厚生労働大臣が任命するが、その審査請求案件に
一定の範囲内で関わりのある者は、その案件の審査官にはなれないことに。
 (行政不服審査法9条2項の審理員の資格にならって規定された)
 基礎知識と過去問学習はこちらを
   標準審理期間(3条の2)(H28.04.01新規)
 「厚生労働大臣は、審査請求がされたときから当該審査請求に対する決定をするまでに通常要すべき標準的な期間を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、地方厚生局における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない」
 行政不服審査法16条にならって規定された。
 基礎知識と過去問学習はこちらを
審査請求
期間
 審査請求期間(4条)(H28.04.01)
 「審査請求は、被保険者若しくは加入員の資格、標準報酬若しくは保険給付(国民年金法による給付並びに年金給付遅延加算金支給法による保険給付遅延特別加算金及び給付遅延特別加算金を含む)、標準給与、年金たる給付若しくは一時金たる給付又は国民年金の保険料その他国民年金法の規定による徴収金若しくは年金給付遅延加算金支給法の規定による徴収金(給付遅延特別加算金に係るものに限る)に関する処分があったことを知った日の翌日から起算して3月を経過したときは、することができない
 ただし、正当な事由によりこの期間内に審査請求をすることができなかつたことを疎明したときは、この限りでない」
 「翌日から起算して60日以内にしなければいけない」
 とあったのを、「翌日から起算して3月を経過したときは、することができない」に。
 (行政不服審査法18条にならって改定)
 基礎知識と過去問学習はこちらを
審査請求の制限  審査請求の制限(17条の2) (28.04.01)
 「この節(社会保険審査官による審査請求の手続き)の規定に基づく処分又はその不作為については、審査請求をすることができない」
 タイトルを「不服申立ての制限」から「審査請求の制限」に。
 「この節の規定に基づいて審査官がした処分」から、「この節の規定に基づく処分又はその不作為」に、
 「行政不服審査法による不服申立て」から、「審査請求」に。
・審査官が行った処分だけでなく不作為(何もせず放置していた)についても、同じ案件について、その他の法律等で再び「審査請求」を繰り返すことはできない。
 (なお、行政不服審査法の改定により。不服申立ては審査請求だけになり、異議申し立ては廃止となった)
 基礎知識と過去問学習はこちらを
 社会保険審査会による処分あるいは不作為についても同様。
 基礎知識と過去問学習はこちらを
審査請求
期間 
 再審査請求期間)(32条) (H28.04.01)
 「健康保険法189条、船員保険法、厚生年金保険法90条若しくは石炭事業年金基金法、国民年金法101条叉は年金給付遅延加算金支給法の規定による再審査請求は、審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2月を経過したときは、することができない
 「2項 (28.04.01 健康保険法190条、船員保険法、厚生年金保険法91条、石炭鉱業年金基金法又は年金給付遅延加算金支給法の規定による審査請求は、当該処分があつたことを知つた日の翌日から起算して3月を経過したときは、することができない」
1項:「翌日から起算して60日以内にしなければならない」から
 「翌日から起算して2月を経過したときは、することができない」に
 基礎知識と過去問学習はこちらを
2項:「翌日から起算して60日以内にしなければならない」から
 「翌日から起算して3月を経過したときは、することができない」に
⇒一審制の場合は、最初から社会保険審査会に審査請求を行うが、請求期間は処分があったことを知った日の翌日から起算して3月以内。 基礎知識と過去問学習はこちらを