言葉の豆知識

KWSA

 さ行の巻  
KeyWords  先取特権
 事業事業主
 時効時効の中断、除斥期間事実婚失踪宣告支払基礎日数社会保障審議会出向出向者の労働・社会保険紹介予定派遣ジョブカード
 審査請求・再審査請求障害等級(国民年金・厚生年金)処分取消しの訴え
 推定する
 生活保護・生活扶助生計を同じくする生計維持主として生計維持政令・省令
 世帯・世帯主船員船員任意継続被保険者(厚生年金)、船舶所有者
 専任・専属
先取特権(さきどりとっけん)
 
債務者の財産について他の債権者に先立ち、優先的に弁済を受けることができる権利。
 一般的には、債権者が誰であろうと平等に扱わなければならないが、公平性という観点から、一定の債権について法律により認められている。
 たとえば、@国税・地方税、A労働保険料・社会保険料は、この順に民間人の債権者よりも優先されている。
 徴収法(29条)、健康保険法(182条)、厚生年金保険法(88条)、国民年金法(98条)、
 事業(じぎょう)(業務取扱要領20002)
「反復継続する意思をもって業として行われるものをいうが、法において事業とは、一の経営組織として独立性をもったもの、すなわち、一定の場所において一定の組織のもとに有機的に相関連して行われる一体的な経営活動がこれに当たる。
 したがって、事業とは、経営上一体をなす本店、支店、工場等を総合した企業そのものを指すのではなく、個々の本店、支店、工場、鉱山、事務所のように、一つの経営組織として独立性をもった経営体をいう」
 事業主(じぎょうぬし)
 「当該事業についての法律上の権利義務の主体となるものをいう。
 法人又は法人格がない社団若しくは財団の場合は、その法人又は社団若しくは財団そのものが事業主であって、その代表者が事業主となるのではない。また、事業主が数事業を行っている場合、各事業の責任者は事業主ではなく、委任を受けて事業主の代理人となり得るにとどまる」
⇒個人事業の場合は、自然人である事業主当人が、法律上の事業主。
時効(じこう)
 時効には、一定の時間が経過すると権利が無くなってしまう「消滅時効」と逆に権利を得ることができる「取得時効」があるが、社労士に関係するのは圧倒的に「消滅時効」である。
 例えば、飲み屋のつけでいえば、支払いもせずほっておき、請求もされないまま1年が過ぎると、消滅時効が成立して支払いの義務がなくなる(支払い請求の権利がなくなる)ことはよく知られている通りである。ただし、この場合の請求とは、単に請求書を送りつければいいというものではなく、一般には裁判上の請求すなわち訴訟を起こすことをいう。
 ちなみに、社労士試験における時効は2年か、5年かであり、そのほかの年数はほとんど関係ない。
 時効の「起算日」とは、時効のための時間の経過をカウントし始める日をいい、これも出題の頻度が極めて高い。原則は該当日の翌日であるが、介護(補償)給付や高額療養費のように、翌月の初日などというものもあるので要注意。
 「時効の中断」とは、時間経過をそこで一時止めるだけではなく、振り出しに戻すことをいう。
 時効が中断するのは、通常は裁判上の請求(訴訟により請求すること)、差押え・仮再押え・仮処分、承認(借金の一部を払うなど、相手側に権利があることを認める)などの場合であるが、
 労働保険・社会保険各法では「審査請求や最審査請求」も裁判上の請求と同じ効果がある。
 中断の事由が発生すると、その時点で時計の進行は止まり、中断の事由がやんだとき(審査請求、再審査請求、裁判などで何らかの結果(認められるか、認められないかにかかわらず)が出たときなど)、時計が0から再スタートする。
 差押え処分や承認の場合は、その時点で振り出しに戻る。 
 一方、時効の停止とは、時間経過の時計を止めて、時効の成立を一時的に猶予することである。
 たとえば、「ある年金が全額支給停止になっている場合、その年金を受給する権利についての時効は、その全額支給停止期間中は進行しない」という規定がある場合もある。
 これは、殺人犯の海外逃亡と同じで、その間は単に、時効の進展が停止するということである。停止の場合は、時計が0に戻るわけではない。(なお現在では、殺人に時効はない)
 たとえば、飲み屋のつけの話でいえば、請求書を送付することは支払いの催告といわれ、それから6月間は時効は停止となるにすぎない。その6月以内に裁判を起こすなどした場合に初めて時効中断となる。
 ただし、労働保険、社会保険関係の保険料や徴収金を滞納していると、「徴収・納入の告知、督促があれば時効は中断する」
 すなわち、国はこれらについていちいち裁判を起こさなくても、時効は中断するのだ。 
除斥期間(じょせききかん)
 
権利・義務の関係が不確定の状態をいつまでも長引かせないために、その期間が経過した場合はその権利・義務を消滅させてしまう。
 時効消滅期間と異なる点は、除斥期間には中断がない、援用は不要であるなど。
事実婚(じじつこん)((H23.03.23年発0323の1)
(1)認定要件
 「事実婚関係にある者とは、いわゆる内縁関係にある者をいうのであり、内縁関係とは、婚姻の届出を欠くが、社会通念上、夫婦としての共同生活と認められる事実関係をいい、次の要件を備えることを要するものであること」
 @当事者間に、社会通念上、夫婦の共同生活と認められる事実関係を成立させようとする合意があること。
 A当事者間に、社会通念上、夫婦の共同生活と認められる事実関係が存在すること。
(2)離婚後の内縁関係の取扱い
 「離婚の届出がなされ、戸籍上も離婚の処理がなされているにもかかわらず、その後も事実上婚姻関係と同様の事情にある者の取扱いについては、その者の状態が前記(1)の認定の要件に該当すれば、これを事実婚関係にある者として認定するものとすること」
(3)重婚的内縁関係
 「届出による婚姻関係にある者が重ねて他の者と内縁関係にある場合の取扱いについては、婚姻の成立が届出により法律上の効力を生ずることとされていることからして、届出による婚姻関係を優先すべきことは当然であり、従って、届出による婚姻関係がその実体を全く失ったものとなっているときに限り、内縁関係にある者を事実婚関係にある者として認定するものとすること」
失踪宣告(しっそうせんこく)
 民法によれば、
 @普通失踪(民法30条1項)
 特別失踪に該当するような原因がなく、不在者の生死不明の状態が7年継続した場合には、関係者の請求により失踪の宣告をして、失踪から7年目に死亡したものとみなす。
 A特別失踪(民法31条) 戦争、航空機の墜落、船舶の沈没その他生命の危険を伴う災難にあった場合で、その災難が去ってから生死不明の状態が1年継続した場合には、関係者の請求により失踪の宣告をし、災難が去ったときに死亡したものとみなす。
 ただし国民年金法・厚生年金法では
 特別失踪について、「航空機の墜落船舶の沈没に限り3か月で死亡と推定する」としている。  
支払基礎日数(しはらいきそにっすう) 
  賃金・報酬の支払い基礎日数というのはわかるようでわかりにくい言葉です。しかし、算定方法をみれば簡単なことで、説明はいらないと思います。
算定方法(H18.05.12庁保険発0512001)
 月給制  該当する1か月の歴日数(30日、31日、28日、29日) 
   例 10日締め、当月25日支払 ⇒ 前月11日から当月10日までの暦日数
   例  月末締め、当月25日払い  ⇒ 当月の暦日数
   例 月末締め、翌月10日払い  ⇒ 支払月前月の暦日数
 日給制  上記の期間において、実際に出勤した日数(+有給休暇取得日数)
 時給制  上記に期間において、実際に出勤した日数(+有給休暇取得日数)
 日給月給制(月給者であるが欠勤日数に応じて給料の差し引きがある者)  就業規則、給与規程等に基づき事業所が定めた日数から当該欠勤日数を控除した日数。 つまり、実際に支給される賃金に対応する日数。

適 用 例
 健康保険法、厚生年金保険法  標準報酬月額の決定(定時改定、随時改定、育児休業終了時の改定、産前産後休業終了時の改定)のときの判定基準(1月当たり17日(一定の短時間労働被保険者の場合は11日)以上
 
  雇用保険法

 

 基本手当の受給資格要件の判定基準(11日以上)
 育児休業給付金、介護休業給付金の受給資格要件の判定基準(11日以上) 
社会保障審議会(しゃかいほしょうしんぎかい)
 
1.厚生労働大臣の諮問に応じて社会保障に関する重要事項を調査審議すること。
  2.厚生労働大臣又は関係各大臣の諮問に応じて人口問題に関する重要事項を調査審議すること。
  3.上記1、2の重要事項に関し、厚生労働大臣又は関係行政機関に意見を述べること。
  4.健康保険法、厚生年金保険法、国民年金法、介護保険法、高齢者医療確保法、国民健康保険法、船員保険法、児童福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法、老人福祉法などの規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。
 委員は30人以内で、学識経験者から厚生労働大臣が任命する。
出向(しゅっこう)
 在籍出向と移籍出向がある。
 

 
在籍出向
出向元  労働契約は残っている
出向先  労働契約関係とこれに基づく指揮命令権を有する
 賃金の全部又は一部を負担
 出向先の就業規則(労働時間、休日、時間外労働、福利厚生等)に従わせる。
使用者責任  出向契約等に基づき、出向先と出向元事業主の権限と責任に応じて、使用者責任を負う  
移籍出向
出向元  労働契約関係がなくなる
出向先  労働契約関係とこれに基づく指揮命令権を有する
使用者責任  出向先のみが使用者責任を負う 
出向者の労働・社会保険(しゅっこうしゃのろうどう・しゃかいほけん) 
 
移籍出向の場合:出向先事業所で適用
 在籍出向   :以下による
労災
保険
 労働の実態によって判断されるが、出向先事業所で適用されることが多い。この場合、
 保険料は、出向元と出向先の賃金を合算した額に対して、出向先事業所が納付
 給付は、出向元と出向先の賃金の合算による平均賃金に対して実施
雇用
保険
 主たる賃金を受けている事業所で適用。判定し難い場合は、労働者がどちらかを選択)
 主たる賃金を受けている事業所でのみ資格取得(そうでない事業所は、資格喪失)
 保険料は、主たる賃金を受けている事業所の賃金額に対して、その事業所が納付
  給付は、主たる賃金を受けている事業所の賃金額に対してのみ実施
健保
保険
厚生
年金
保険
どちらかが賃金を全額支払う場合
  全額支払う事業所で のみ資格取得(そうでない事業所は、資格喪失)
分担して賃金を支払う場合
  出向元の被保険者資格は継続。出向先も「被保険者資格取得届」を提出
  出向労働者が、どちらかの事業所を選択して、「事業所選択届」を提出
  保険料は、出向元、出向先の賃金を合算して標準報酬月額を算定し、それぞれが負担する賃金額の割合で按分比例して、それぞれが負担する
紹介予定派遣(しょうかいよていはけん)
 予め契約した期間を派遣スタッフとして働き、派遣終了前に派遣スタッフと派遣先の双方が合意すれば、派遣先の社員として採用されるシステム(社員として雇用される旨が、派遣期間終了前に契約されている場合も含む)。
 派遣期間中に、仕事の適性や派遣先の社風との相性などを見極めることができるメリットがある。
 人材派遣業が紹介予定派遣を行うためには、有料職業紹介事業の許可もえておかなければならない。
ジョブカード
 求職者が自らの職業能力を証明する以下のシートからなる。
@履歴シート(職務の経歴、学習歴、職業訓練履歴、免許や取得資格、自己PR、志望動機などを記載、履歴書のようなもの)
A職務経歴シート(これまでに働いた会社等と期間、そのときの職務の内容、それにより得られた知識・技能などを記載)
Bキャリアシート(これまでの経歴等を踏まえた自己の強み、求職活動等からみた課題、就業に関する目標、希望職業・職務などと、キャリアコンサルタントによるコンサルタント結果などを記載)
C評価シート(訓練実施企業あるいは訓練実施機関による評価を記載)
⇒就職活動に活用しBまでのステップで就職に至る場合、Cまで進み、企業における実地訓練あるいは訓練実施機関での職業訓練を経て、就職に至るあるいは正社員になるなどの道を開くツールのひとつ。
 審査請求・再審査請求(しんさせいきゅう・さいしんさせいきゅう)
 審査請求とは、行政庁の処分又は不作為(やるべきことをやらない)について、処分庁又は不作為庁以外の行政庁に対してする不服申し立てである。
 審査請求できる場合とその相手は、 
1  主任の大臣が処分庁(不作為庁を含む)の上級行政庁である場合:主任の大臣に
2  宮内庁長官あるいは外局の長が処分庁(不作為庁を含む)の上級行政庁である場合:宮内庁長官あるいは当該外局の長
3  処分庁(不作為庁を含む)に上級行政庁がない場合、処分庁(不作為庁を含む)が主任の大臣又は宮内庁長官あるいは外局の長である場合:その処分庁(不作為庁を含む) :
4  法律又は条例に審査請求できる旨の規定がある場合
⇒その法律又は条例に従う。(審査専門の審査会など)。
審査請求は、処分庁あるいは不作為庁以外の行政庁(上位の行政庁 あるいは審査専門の行政庁)に対して行なうものであり、行政不服審査法ではより公正を期するため、異議申立てではなく、審査請求に一本化されている。
 再審査請求とは、審査請求の裁決を経た後、さらに不服のある者が行なう不服の申立てであり、「法律又は条例に再審査請求できる旨の規定がある場合」に行なう。
 関連語:異議申立て
   @徴収法以外の労働保険 ・社会保険各法では審査請求などの規定が設けられているので、それに従う。その場合、審査請求・再審査請求先は行政庁ではなく、審査官や審査会であることが多い。
A各法の中の規定に該当しない処分に対しては、行政庁に対して行政不服審査法を適用する。
 生活保護・生活扶助(せいかつほご・せいかつふじょ)
 生活保護法1条
 「日本国憲法第25条(健康で文化的な最低限度の生活を営む権利)に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする」
 の規定に基づき、全額公費負担による扶助である。
 生活扶助とは、衣食費、光熱水費など日常のくらしの費用を扶助するもので、その中には障害者加算、児童養育加算、妊産婦加算、在宅患者加算などが含まれる。
 また、生活扶助以外には、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助がある。
生計維持(せいけいいじ)
 「その収入により日常消費生活の全部または一部を営んでおり、その収入がなければ通常の生活水準を維持することが困難となるような関係」   
1. 労災保険法
 「生計を同じくしている場合、相互に生計の依存があるという事実が認定される限りは、生計維持の関係があるものと解され、生計維持の関係がないと解されるためには、家計が分離され、生計の依存がないという明確な反証を必要とする」(S41.10.22基発1108、H2.7.31基発486)
 共稼ぎなどの場合 
 「当該者と同居しともに収入を得ていた場合(いわゆる共稼ぎなど)は、相互に生計依存関係が明らかにないと認められる場合を除き、生計維持関係はあるものとする」
 常態としての生計維持
 「疾病その他の事情により一時的にその者に収入が皆無又は減少したため生計維持の関係がけいぞくされなかったとしても、長期間にわたって生計維持が続いていたのであれば、「常態」として生計維持されてして差し支えない」(S41.10.22基発1108、H2.7.31基発486)
2.厚生年金保険法、国民年金法(H27.09.30年発093011) (H23.03,23年発03213)(通達H6庁文発3235)
 次のいずれかに該当する者
・前年の収入(前年の収入が確定しない場合にあっては、前々年の収入)が年額850万円未満であること。
・前年の所得(前年の所得が確定しない場合にあっては、前々年の所得)が年額655.5万円未満であること。
・一時的な所得があるときは、これを除いた後、上記記いずれかに該当すること。
・上記に該当しないが、定年退職等の事情により近い将来(おおむね5年以内)収入が年額850万円未満又は所得が年額655.5万円未満となると認められること。
注:ただし、障害基礎年金、障害厚生年金の加算対象となる者の収入(所得)要件については、
 「近い将来(おおむね5年以内)」の要件は認められず、代わって「現に」すなわち前年や前前年の実績値でなく当年に収入が850万円未満又は所得が655.5万円未満になると認められる場合はOK。
主として生計維持(しゅとしてせいけいいじ)
 
「主としてとは生計依存の程度を示し、その被保険者により生計を維持するとは、その生計の基礎を被保険者に置くという意味である」(S18保発1044、S27保文発3533)
⇒ 日常消費生活に必要な費用が、主としてその者によってまかなわれている状態をいい、単なる生計維持条件よりは厳しい。

1.健康保険法
 「年間収入が130万円未満(60歳以上か障害厚生年金の要件に該当する者は180万円未満)で、かつ下のいずれかに該当する者」 
 同一世帯に属する 年間収入が被保険者の2分の1未満のとき
 年間収入が被保険者の年間収入を超えず、被保険者が世帯の生計維持の中心的役割を果たしているとき
 同一世帯に属していない 被保険者からの援助額よりも収入が少ないとき
生計を同じくする(せいけいをおなじくする)
 「ひとつの生計単位の構成員であるということで、生計費の全部または一部を共同計算することにより日常生活を営むグループの一員であるということ」
 厚生年金保険法、国民年金法 生計同一条件(H23.03,23年発03213続きその2)
(1)生計維持認定対象者及び生計同一認定対象者が配偶者又は子である場合
 @住民票上同一世帯に属しているとき
 A住民票上世帯を異にしているが、住所が住民票上同一であるとき
 B住所が住民票上異なっているが、次のいずれかに該当するとき
  ○現に起居を共にし、かつ、消費生活上の家計を一つにしていると認められるとき
  ○単身赴任、就学又は病気療養等の止むを得ない事情により住所が住民票上異なっているが、
   次のような事実が認められ、その事情が消滅したときは、起居を共にし、消費生活上の家計を一つにすると認められるとき
   ・生活費、療養費等の経済的な援助が行われていること
   ・定期的に音信、訪問が行われていること
(2)生計維持認定対象者及び生計同一認定対象者が死亡した者の父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹である場合
 @住民票上同一世帯に属しているとき
 A住民票上世帯を異にしているが、住所が住民票上同一であるとき
 B住所が住民票上異なっているが、次のいずれかに該当するとき
  ○現に起居を共にし、かつ、消費生活上の家計を一つにしていると認められるとき
  ○生活費、療養費等について生計の基盤となる経済的な援助が行われていると認められるとき
推定する(すいていする)
 法律で「推定する」とあれば、そうする・そう取扱うということであるが、事実ではないと反対証拠を示せば、くつがえることもある。
 一方、「みなす」もそうする・そう取扱うということであるが、こちらの方は、当事者がそうではないといくら事実を示していっても、くつがえることはない。
政令・省令(せいれい・しょうれい)
 政令とは、法の施行に必要となる技術的、手続き的事項について、関係する省庁が複数あるなどの場合に、総理大臣以下国務大臣によって構成される閣議によって定められたもの。「施行令」とも呼ばれる。
 省令とは、法の施行に必要となる技術的、手続き的事項について、主務大臣が定めたもの。「施行規則」とも呼ばれる。
 いずれも、国民の権利・義務に関わる事項については、法律による個別・具体的な委任があって、その範囲内で制定しないといけないといわれている
世帯・世帯主(せたい・せたいぬし)
 「世帯とは、実際に同一の住居で起居し、生計を同じくする者の集団(社会生活上の単位)をいう」
 「世帯は、親族からなるとは限らず、親族以外の者であっても、実際に同一の住居で起居し、生計を同じくしている限り、同一の世帯に属することになる。また、一人であっても独立した住居と生計を営んでいる場合には独居世帯といわれる」
 「世帯主とは、主として世帯の生計を維持する者であって、その世帯を代表する者として社会通念上妥当と認められる者をいう」
⇒ いわゆる「戸籍筆頭者」とは単に、戸籍に記載されている一番最初の人、すなわ見出しみたいなのもに過ぎないが、世帯主には種々の責任や義務が課される。
1.国民年金法
 「88条2項 世帯主は、その世帯に属する被保険者の保険料を連帯して納付する義務を負う」
⇒ 世帯構成員の中の誰かが国民年金保険料を納付しないと、世帯主の責任になり、督促や強制処分の対象になりかねない。保険料の申請免除についても、世帯主に一定以上の収入があれば認められない。
2.国民健康保険法
 「擬制世帯主:国民健康保険の届出、給付の申請、保険料の納付義務などは国民年金と同じく、世帯主にある。ところが、世帯主は健康保険などに加入しており、国民健康保険の加入者でない場合がある。これを擬制世帯主という」
 「擬制世帯主であっても、世帯主としての義務を果せば問題ないが、国民健康保険に加入している当事者が一定の要件を満足しかつ、擬制世帯主の同意を得て届出た場合は、国民健康保険の加入者を国民健康保険における世帯主とすることもできる」
船員(せんいん)
 
船員法1号にいう船員とは、
 「日本船舶又は日本船舶以外の国土交通省令の定める船舶に乗り組む船長及び海員並びに予備船員をいう。ただし、以下は含まない」
1  総トン数5トン未満の船舶、
2  湖、川又は港のみを航行する船舶、
3  政令の定める総トン数30トン未満の漁船、
4  その他国土交通省令の定める船舶
船員任意継続被保険者(せんいんにんいけいぞくひほけんしゃ)
 施行日(61年4月1日)の前日において、旧船員保険法の規定による退職後の船員保険年金任意継続被保険者であった者であり、その人は、施行日に厚生年金保険の被保険者の資格を取得できる。
 そして、老齢厚生年金の受給権を満足するまで、任意に継続して被保険者でありつづけることができる。
船舶所有者(せんぱくしょゆうしゃ)
 船舶において労務の提供を受けるために船員を使用している者(すなわち船員を雇い、船を使って事業を行っている事業主)のことであって、必ずしも船舶の実際の所有者というわけではなく、 船の借主や管理人、船舶管理会社、船員派遣事業者なども含まれる。
障害等級(しょうがいとうきゅう)(国民年金・厚生年金保険障害認定基準) 具体的にはこちらを
 国民年金法、厚生年金保険法における障害等級はおおむね次のような状態にあるものをいう。
1級
 
身体の機能の障害又は長期に渡る安静を必要とする病状により、他人の介護を受けなければほとんど日常生活の用を行なうことができない状態。
 例えば、身の回りのことはかろうじてできるとしてもそれ以外の活動はできないもの、又は行ってはいけないもの であり、その活動の範囲が、病院内ではおおむねベット周辺に限られる、家庭内であればおおむね就床室内に限られるもの。
2級
 身体の機能の障害又は長期に渡る安静を必要とする病状により、日常生活の用について必ずしも他人の助けを借りる必要はない としても、大きな制約を受けることになり、労働により収入を得ることができない状態。
 例えば、簡単な食事作りやちょっとした洗濯程度はできるが、それ以上の活動はできないもの又は行ってはいけないもの であり、その活動の範囲が、病院内ではおおむね病棟内に限られる、家庭内であればおおむね家屋内に限られるもの。

3級

 傷病が治癒した者にあっては、労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの、
 また、治療中の者にあっては、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加える事を必要とする程度のもの(障害手当金に相当する程度のもの)
処分取消しの訴え(しょぶんとりけしのうったえ)
 「処分の取消しの訴えは、法令の規定によって審査請求ができる場合でも、直ちに提起することができる。ただし、法律に審査請求に対する裁決を経た後でなければ、処分の取消しの訴えを提起できない旨の定めがあるときはこの限りではない」(行政事件訴訟法8条)
⇒通常は、処分に不服がある場合は、審査請求できる場合であっても、直ちに訴えを起すこともできる。
 ただし、個々の法律において、「審査請求に対する決定(あるいは裁決)があった後でなければ訴えはできない」と明記されている場合は、これに従わざるを得ない。
 このような場合でも、審査請求した日から2月あるいは3月を経過しても決定(あるは裁決)が出ない場合には、決定(あるいは裁決)を経なくても訴えができるとされている。 
任・専属(せんにん・せんぞく)
専任:その業務だけを行っている。
専属:その事業場にのみ所属している(他の事業場と掛け持ちはしていない)