近代動機づけ理論 |
マズローの欲求5段階説 |
人間の欲求には、生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、自我の欲求、自己実現の欲求の5段階があり、既に満たされたものは動機づけには役にたたず、より高次の欲求の充足が求められると提唱した。 |
アージルスの未成熟・成熟理論 |
人は常に成長・発展し、未成熟から成熟の段階に向かおうとする欲求をもっているから、動機付けにはこの欲求を満たすことが望ましいとした。これに基づき、職務拡大(職務の幅をひろげること)、参加型のリーダーシップを提案した。 |
マグレガーのX理論、Y理論 |
X理論(人は生来仕事が嫌いであるから、目標達成には強制、命令、処罰が必要)とY理論(人は、自我の欲求、自己実現の欲求が満たされるのであれば、目標達成への努力を自主的に行う)を提起し、Y理論による組織運営が望ましいとした。
これが、目標管理のよりどころになっている。 |
ハーズバーグの動機づけ・衛生理論 |
衛生要因(不満足要因)とは、欠乏すると不満に思い、逆に充足しても満足にはつながらないもので、会社の政策、監督、給料、作業条件などが該当。動機づけ要因は欠乏しても不満が大きくなることはないが、充足すると大きな満足が得られるもので、達成感、業績を認められること、責任を持ってまかされることなどが該当する。よって、動機づけていくには、職務充実(自己裁量、責任や権限の範囲を広げて仕事の幅を拡大させること)が重要であるとした。 |
リッカートの参加的システム論 |
経営組織が成功するかどうかは、従業員の動機づけいかんにかかっているとして、組織におけるリーダーシップのあり方を研究し、独善的専制型、温情的専制型、相談型を廃し、集団参加型が望ましいとした。この集団参加型は、相互支持的関係、集団的意思決定、高い業績目標の設定を特徴とする。 |
ポータ・ローラの期待理論 |
モチベーションの強さは、報酬(経済的、社会的、自己実現的)への期待の強さと、その報酬に対して感じる魅力とによって決まると考えた。よって、動機づけを効率的に行うには、どのような報酬が魅力を持っているか、魅了的な報酬を業務遂行能力とどう結びつけるかが重要であるとした。 |
近代理論等 |
バーナード理論 |
組織は、共通目的、貢献意欲、コミュニケーションからなると捉え、目標を達成できる組織としての能力向上と、個人の貢献を得るための経営理念の創造を通して、組織を成長・発展させることがマネジメントの重要課題であるとした。 |
サイモンの意思決定論 |
人間の行動には常に意思決定が存在していると考え、マネジメントの中核もこの意思決定にあるとした。
この意思決定にあたっては、感情や動機などに左右されない合理的なものでなければならないが、それでも情報収集の限界、将来予測の限界、評価能力の限界などがあるため、最適化基準ではなく、満足基準によるざるを得ないとする意思決定モデルを提案した。 |