4B 健康保険法基礎知識と関連過去問  Tome塾Homeへ
 療養の給付、療養費、療養の給付の費用、家族療養費、保険給付の種類・調整、生活保護法医療扶助
別ページ掲載:家族出産育児一時金
 関連過去問 11-9A11-9D12-6A12-7A12-7B12-7C12-7D12-7E12-8C12-8D13-4C14-3C14-4A15-9B15-9D16-4B16-8B17-4C17-5E17-8C18-3C18-3D18-3E19-3C19-8A19-9E19-10E20-3B20-7B20-9A21-5A21-5B21-6C22-2B22-4A22-5C22-9D22-9E23-8A24-1D24-6B24-6D24-9A24-9B25-4A25-5A26-1B26-4B26-5ウ27-2A27-2C27-6B27-6D28-3B28-7A28-929-4イ29-7C30-2A30-2E30-3A30-6A30-7E令元ー2B令元ー2C令元-5A令元ー7ウ令2-4B令2-8E令3-3E令3-10E
 関連条文等 保険給付の種類(52条)、
保険給付の方法(56条)、療養の給付(63条)、労災保険法等による保険給付との調整(55条1項)
 療養の給付に含まれないもの(63条2項)、療養の給付を受けられる医療機関(63条3項)、療養の給付に関する費用(76条) 、療養費(87条)、家族療養費(110条)、被扶養者へのその他の保険給付( 111条、家族移送費(112条)、家族埋葬料(113条) 























1.保険給付の種類(52条)
 「被保険者に係るこの法律による保険保険給付の方法(56条) 給付は、次のとおりとする」
@  療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費 
A  傷病手当金
B  埋葬料
C  出産育児一時金、
D  出産手当金
6  家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費
7  家族埋葬料
8  家族出産育児一時金
 高額療養費及び高額介護合算療養費 (法改正(H20.4.1追加)


 (1):@、A、B、C、Dは被保険者が対象
 (2):6、7、8は被扶養者が対象(ただし規定上は、被保険者に給付する)
 (3):9は世帯合算により、被保険者と被扶養者すべてが対象(規定上は、被保険者に給付する)
 (4):被扶養者を対象とした療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費は、すべて家族療養費である。
  被扶養者への給付
・被扶養者を対象とした家族療養費は被保険者に給付される。
・被保険者が資格喪失すれば、家族療養費も給付されない。
  保険給付の方法(56条)
 「入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、出産育児一時金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料及び家族出産育児一時金の支給は、その都度、行わなければならない
 100条2項(105条2項(資格喪失後の死亡)において準用する場合を含む)の規定による埋葬に要した費用に相当する金額の支給についても、同様とする」
 「同2項 傷病手当金及び出産手当金の支給は、前項の規定にかかわらず、毎月一定の期日に行うことができる」

・原則は「その都度」すなわち、請求があった(あるいは支給事由が発生した)度に支給される。
・入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費、家族療養費、家族訪問看護療養費などは原則として現物給付である。現物給付の場合は、当然ながらその都度支給されている。
・埋葬料、出産育児一時金、家族埋葬料、家族出産育児一時金は一回限りの給付である。
・傷病手当金、出産手当金は、報酬、年金等との調整もあり得るので、毎月一定の期日に支給してもよいことになっている。 
19
8A
 健康保険の保険給付の受給権は被保険者と被扶養者が有している。(応用)

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24
1D
 被保険者が死亡した場合、家族療養費はその当日から支給されない。(19-8Aの応用)

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30
7E
 被扶養者が疾病により家族療養費を受けている間に被保険者が死亡した場合、被保険者は死亡によって被保険者の資格を喪失するが、当該資格喪失後も被扶養者に対して家族療養費が支給される。(24-1D の類型)

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7ウ
 入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、出産育児一時金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料及び家族出産育児一時金の支給は、その都度、行わなければならず、毎月一定の期日に行うことはできない。

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2.療養の給付(63条) 法改正(H20.4.1施行)
 「被保険者の疾病又は負傷に関しては、次に掲げる療養の給付を行う]
1  診察
2  薬剤又は治療材料の支給
3  処置、手術その他の治療
4  居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
5  病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
療養の給付とは、診察とか注射とか検査とか薬とか、入院の世話のような形の「現物給付」でなされる。あとで出てくる「療養費」とは違う。
 療養の給付に含まれないもの(63条2項) (法改正 H18.10.1施行)
 「次に掲げる療養に係る給付は、療養の給付に含まれないものとする」
1  食事療養:食事の提供である療養であって、入院時の療養と併せて行うもの(特定長期入院被保険者に係るものを除く) 法改正(H20.4.1施行)
入院時食事療養費
注1:入院時の療養とは、病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
注2:特定長期入院被保険者とは「入院時の療養であって、当該療養を受ける際、65歳に達する日の属する月の翌月以後である被保険者」
2  生活療養:次に掲げる療養であって、入院時の療養と併せて行うものもの(特定長期入院被保険者に係るものに限る)
 食事の提供である療養
 温度、照明及び給水に関する適切な療養環境の形成である療養
入院時生活療養費
3  評価療養:厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養(次号の患者申出療養を除く)として厚生労働大臣が定めるもの
保険外併用療養費が認められる。
 評価療養の詳細はこちらを
4  患者申出療養法改正(H28.04.01追加)高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるもの
⇒保険外併用療養費が認められる。
 患者申出療養の申出手続き等はこちらを
 患者申出療養の詳細はこちらを
5  選定療養被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養
⇒保険外併用療養費が認められる
 選定療養の詳細はこちらを

 療養の給付の対象となるものならないもの ⇒ 主な例はこちらで
 「評価を行うことが必要な療養」とは、現在は「療養の給付」ではないが、将来的には療養の給付の対象とすべきではないかということを評価するために、厚生労働大臣が決めた療養(評価療養、患者申出療養)で、保険外併用療養費が認められている。
 どちらにも属さない療養は現在のところ完全に保険の適用外である。
 療養の給付を受けられる医療機関(63条3項) 法改正(R02.10.01)
 「1項の療養の給付を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる病院若しくは診療所又は薬局のうち、自己の選定するものから、電子資格確認その他厚生労働省令で定める方法(電子資格確認等という)により、被保険者であることの確認を受け、同項の給付を受けるものとする」 
1  厚生労働大臣の指定を受けた病院若しくは診療所(65条の規定により病床の全部又は一部を除いて指定を受けたときは、その除外された病床を除く。保険医療機関という)又は薬局(保険薬局という)
2  特定の保険者が管掌する被保険者に対して診療又は調剤を行う病院若しくは診療所又は薬局であって、当該保険者が指定したもの
3  健康保険組合である保険者が開設する病院若しくは診療所又は薬局
⇒「自己の選定する」とは好きなのを選べということ。
 ただし、事業主病院や健康保険組合病院などは、すべての被保険者に解放されているわけでもない 。
  
@63条3項2号:特定の保険者が管掌する被保険者(被扶養者を含む)に対してのみ診療又は調剤を行うものとして、事業主が指定した病院等又は薬局。たとえばその事業主が開設するいわゆる事業主病院、事業主薬局など。
・その事業主が管掌する健康保険組合の被保険者)のみを対象とするときは、保険医療機関等としての指定を受けることなく、療養の給付をすることができる
A63条3項3号:健康保険組合である保険者が開設する病院等又は薬局。いわゆる健康保険組合病院など
・その組合員(被扶養者を含む)のみを対象とするときは、保険医療機関等としての指定を受けることなく、療養の給付をすることができる。
B補足(通達(32.09.02保発123号)
・保険医療機関として指定をうけた病院が、保険者を2、3に限定しその被保険者及び被扶養者のみを診療することはできない。
・協会けんぽ健康保険の適用事業所の事業主がその従業員のために開設する診療所は、63条3項2号の医療機関にはなり得ない。
・63条3項2号に掲げる病院(特定の保険者と診療契約を結んだ病院)が他の特定の組合の組合員の診療を行なう場合には、第2号として指定をうけている組合の組合員である被保険者のために設立されたものであり、他の特定の組合の組合員である被保険者のために設けられたものではないから、保険医療機関としての指定を受けなければならない。
・.事業主が経営を健康保険組合に委託している医療機関、健康保険組合が経営を事業主に委託している医療機関は、開設者が事業主の場合は63条3項2号に掲げる医療機関(特定の保険者と診療契約を結んだ病院)であり、開設者が健康保険組合のときは、63条3項3号に掲げる医療機関(健康保険組合が開設する病院)である。

 法63条3項の厚生労働省令で定める方法(施行規則53条) 法改正(R02.10.01全文改)
 「法63条3項の厚生労働省令で定める方法は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定めるもの(被保険者が法74条1項2号又は3号の規定の適用を受ける場合(当該適用を受けることについて、保険医療機関等(法63条3項各号に掲げる病院又は診療所)、保険薬局等(法63条3項各号に掲げる薬局を)又は指定訪問看護事業者(法88条1項に規定する指定訪問看護事業者)において、電子的確認(保険者に対し、被保険者の資格に係る情報(保険給付に係る費用の請求に必要な情報を含む))の照会を行い、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により、保険者から回答を受けた当該情報により確認することをいう)を受けることができる場合を除く)にあっては、当該各号に定めるもの及び高齢受給者証)を提出する方法とする」
@保険医療機関等から療養を受けようとする場合又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護)を受けようとする場合:被保険者証
A保険薬局等から療養を受けようとする場合:被保険者証又は処方せん
 ⇒63条1項2号から、「薬剤又は治療材料の支給」は療養の給付である。
 注
・ただし、「病院又は診療所」のうち、施行規則98条の2(特定疾病給付対象療養に係る保険者の認定)の7項、施行規則103条の2(限度額適用の認定等)の5項、6項、施行規則(限度額適用・標準負担額減額の認定等申請)105条4項、5項並びに施行規則160条1項(電子情報処理組織による手続き)に関連して、一定の療養等を受ける場合は除く」
・「法74条1項の2号又は3号の規定の適用を受けるとき」とは、70歳に達する日の属する月の翌月以後75歳までに療養の給付(入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費に係る療養を含む)を受けるときのことで、一部負担金割合が2割か3割かを示すために必要である。
 処方せんの提出(施行規則54条)法改正(R02.10.01)
 「保険薬局等から薬剤の支給を受けようとする者は、保険医療機関等において、診療に従事する保険医又は医師若しくは歯科医師が交付した処方せんを当該保険薬局等に提出しなければならない」

 介護療養型医療施設(療養病床)
 「旧4項 法改正(H24.04.01廃止) 療養の給付(厚生労働大臣が定める療養に係るものを除く)は、介護保険法に規定する指定介護療養施設サービスを行う療養病床等に入院している者については、行わない」
⇒介護療養型医療施設(療養病床)に入院している者については、介護保険からの給付が行われる。ただし、介護療養型医療施設は(平成24年3月をもって廃止とされた)
 介護療養型医療施設の経過措置(健康保険法附則130条の2)法改正(H24.04.01)
 「改正前の介護保険法に規定する介護療養型医療施設については、改正前の健康保険法の規定、改正前の高齢者医療確保法の規定、改正前の国民健康保険法の規定、 改正前の介護保険法の規定等は、平成30年3月31日までの間、なおその効力を有する」
⇒介護療養型医療施設は平成24年3月31日をもって廃止とされていたが、平成24年3月31日時点で存在している物については、平成30年3月31日まで転換期限を延長することにより存続。(その後も2023年度末までは存続の予定)
 なお、30年4月からはこれに代わるものとして介護医療院が設けられた。
2' 療養の給付に関する費用(76条)  
 「保険者は、療養の給付に関する費用を保険医療機関又は保険薬局に支払うものとし、保険医療機関又は保険薬局が療養の給付に関し保険者に請求することができる費用の額は、療養の給付に要する費用の額から、当該療養の給付に関し被保険者が当該保険医療機関又は保険薬局に対して支払わなければならない一部負担金に相当する額を控除した額とする」
 「2項 前項の療養の給付に要する費用の額は、厚生労働大臣が定めるところにより、算定するものとする」
⇒厚生労働大臣が定めるところ(診療報酬の算定方式)により算定した額。すなわち、いわゆる診療報酬のこと。
 「3項 保険者は、厚生労働大臣の認可を受けて、保険医療機関又は保険薬局との契約により、当該保険医療機関又は保険薬局において行われる療養の給付に関する1項の療養の給付に要する費用の額につき、前項の規定により算定される額の範囲内において、別段の定めをすることができる」
⇒保険者は個別の医療機関等と診療報酬の割引契約を結ぶこともできるが、不当な割引競争に巻き込まれないようにするために、そのような契約には大臣の認可がいる。
 「4項 保険者は、保険医療機関又は保険薬局から療養の給付に関する費用の請求があったときは、健康保険法、厚生労働省令の定めに照らして審査の上、支払うものとする」
 「5項(法改正H19.4.1) 保険者は、前項の規定による審査及び支払に関する事務を社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会に委託することができる」
 現物給付・現金給付、一部負担金・自己負担額の考え方
@ ・療養の給付は、診察や治療などの現物を給付するものである。
・よって原則は、被保険者にはお金のやりとりが発生しないはずであるが、財政上の理由などにより、一部負担金として費用の一部を負担することになっている。
A ・その他の療養費(入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費、家族療養費、家族訪問看護療養費、高額療養費)についても、規定の構成上は、「現金給付する(1項)」[現物給付をすることができる(後項)」とあり、ほとんどの場合、費用の一部を現物給付するものである。(こちらを参照。また、家族療養費、家族訪問看護療養費については、こちらにあるような現物給付化(代理受領方式) がとられている)
 ただし、残りの費用については自己負担額が発生する。(自己負担額は、一般的には定率負担であ るのでこれを一部負担金相当額と、入院時食事療養費と入院時生活療養費に限っては定額負担であるのでこれを標準負担額という)

 
  療養の給付(現物給付と一部負担金)の実際の流れ
@  療養の給付に要する費用は厚生労働大臣が定めた方法に従って算定する。
 (ただし、保険者が厚生労働大臣の認可を受けて、大臣算定額の範囲内で、別段の定めをすることができる)
A  被保険者は一部負担金のみを医療機関に支払う。
B  医療機関はレセプト(診療報酬明細書)を作成して、社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会に提出し、審査を受ける。
C  保険者は、医療機関に療養の給付に要する費用から一部負担金を控除した額を支払う。
入院を伴う療養の場合はこちらを  









14
4A
  健康保険組合の開設する病院若しくは診療所又は薬局は、保険医療機関等としての指定を受けていなくても、療養の給付を行うことができる場合がある。(基礎)

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正しい 誤り
20
9A
 健康保険組合である保険者が当該組合の被保険者のために開設する病院若しくは診療所又は薬局については、保険医療機関又は保険薬局としての指定を受ける必要はない。ただし、その他の被保険者の診療を行うためには、保険医療機関又は保険薬局としての指定を受ける必要がある。(14-4Aの類型)

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正しい 誤り
30
2A
 保険医療機関として指定を受けた病院であっても、健康保険組合が開設した病院は、診療の対象者をその組合員である被保険者及び被扶養者のみに限定することができる。(14-4Aの類型)

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正しい 誤り

22
5C

 健康保険組合が開設する診療所は、当該組合の組合員である従業員に対して療養の給付を行うことができるが、全国健康保険協会の適用事業所の事業主がその従業員のために開設する診療所は、全国健康保険協会の認可を得なければ、療養の給付を行うことができない。(発展)

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22
9E
 被保険者の疾病又は負傷に関しては、@診察、A薬剤又は治療材料の支給、B処置、手術その他の治療、C居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護、D病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護、以上の療養の給付を行う 。(基礎)

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12
7C
 身体に違和感を覚えて診察を受けたが、結果的になんらの異常が認められなかった場合、その診察は療養の給付とは認められない。(応用)

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2
4B
  定期健康診断によって初めて結核症と診断された患者について、その時のツベルクリン反応、血沈検査、エックス線検査等の費用は保険給付の対象とはならない。

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正しい 誤り
28
3B
 定期的健康診査の結果、疾病の疑いがあると診断された被保険者が精密検査を行った場合、その精密検査が定期的健康診査の一環として予め計画されたものでなくとも、当該精密検査は療養の給付の対象とはならない。

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12
7B
 異常分娩のために行われた医師の処置手術等の治療に関する費用は、療養の給付として認められるが、経済的理由により医師の人工妊娠中絶手術を受けた場合は、療養の給付の対象とはならない。

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28
7A
 被保険者が単に経済的理由により人工妊娠中絶術を受けた場合は、療養の給付の対象とならない。(12-7Bの類型)

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12
7E
 結核のため療養の給付を受けていた被保険者が、その治癒後、体力の回復を図るために保養施設に入所した場合、そこでの給付を療養の給付の範囲内に含めることができる。(応用)

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22
4A

 被保険者の資格取得が適正である場合、その資格取得前の疾病または負傷については、6か月以内のものに限り保険給付を行う。(発展)

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19
10
E

 保険者は、診療報酬の審査支払事務について、社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会に委託することができる。(基礎)

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被保険者証 27
6B
 保険薬局から薬剤の支給を受けようとする40歳の被保険者が、保険医療機関において保険医が交付した処方せんを当該保険薬局に提出した場合であっても、当該保険薬局から被保険者証の提出を求められたときは、被保険者証もあわせて提出しなければならない。

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3.療養費(87条)
 「保険者は、療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給を行うことが困難であると認めるとき、又は被保険者が保険医療機関等以外の病院、診療所、薬局その他の者から診療、薬剤の支給若しくは手当を受けた場合において、保険者がやむを得ないものと認めるときは、療養の給付等に代えて、療養費を支給することができる」

・「困難である」とは、主として保険者側の都合によるもので、支給例の1,2,6等、
・「やむを得ない」とは、主として被保険者側の都合によるもので、支給例の3、あるいは海外出張中など。
・いずれの場合も、保険者が認めないと支給されない。
・被扶養者の場合は、家族療養費の中で支給される。
 「2項 療養費の額は、当該療養(食事療養及び生活療養を除く)について算定した費用の額から、その額に一部負担金の区分に応じた割合を乗じて得た額を控除した額及び当該食事療養又は生活療養について算定した費用の額から食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額を控除した額を基準として、保険者が定める」 
 「3項 前項の費用の額の算定については、療養の給付を受けるべき場合においては76条2項の費用の額の算定、入院時食事療養費の支給を受けるべき場合においては85条2項の費用の額の算定、入院時生活療養費の支給を受けるべき場合においては85条の2の2項の費用の額の算定、保険外併用療養費の支給を受けるべき場合においては86条2項の費用の額の算定の例による。ただし、その額は、現に療養に要した費用の額を超えることができない」。  

・療養費とは、
 基準額=(療養(食事療養・生活療養を除く)費用算定額×(1−一部負担率)+食事療養算定額−食事療養標準負担額+生活療養算定額−生活療養費標準負担額
 から、保険者が定めた額。
・療養費とは、保険者が病院等に支払うべき額でもある。
・被保険者は医療費等を病院等に全額立替え払いし、自己負担部分はそのまま病院等に、残りの療養費部分は、後日請求することによって、保険者から現金で受けとる。
・療養費基準額を求めるにあたっての算定額とは、実際にかかった費用ではなく、厚生労働大臣が定める基準により算定した額であるが、実費を超えることはできない。
 療養費の支給の申請(施行規則66条)
 「療養費の支給を受けようとするときは、被保険者は、次に掲げる事項を記載した申請書を保険者に提出しなければならない」
・被保険者等記号・番号又は個人番号
・診療、薬剤の支給又は手当を受けた者の氏名及び生年月日
・傷病名及びその原因、発病又は負傷の年月日並びに傷病の経過
・病院、診療所、薬局その他の者の名称及び所在地、医師、歯科医師、薬剤師の氏名等
・診療、薬剤の支給又は手当の内容、期間、食事療養、生活療養、評価療養、選定療養を含むか否か
・療養に要した費用の額
・療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費の支給を受けることができなかった理由
・第三者の行為によるものであるときはその事実並びに第三者の氏名、住所など(不明の場合はその旨)
 「2項 前項の申請書には、費用の額を証する書類を添付しなければならない」
 「3項 前項の書類が外国語で作成されたものであるときは、その書類に日本語の翻訳文を添付しなければならない」
 「4項 法改正(H28.04.01追加) 海外において受けた診療、薬剤の支給又は手当について療養費の支給を受けようとするときは、1項の申請書に次に掲げる書類を添付しなければならない」
@旅券、航空券その他の海外に渡航した事実が確認できる書類の写し
A保険者が海外療養の内容について当該海外療養を担当した者に照会することに関する当該海外療養を受けた者の同意書
 療養費の支給例
1  事業主が被保険者資格取得届の提出を怠ったとき(S3.4.30保理1089)
2 ・その地方に保険医療機関がない場合や保険医が傷病等で、診察不能の場合など
・近くに保険医療機関がないなど、緊急の場合で、療養の給付が困難と認められる場合の、応急処置的な売薬  (S13.8.20社庶1629)
3  緊急やむえをえないとき。
 ただし、他に適当な保険医がいるのに、好んで保険医以外の医師に手当等を受けたときは対象外(S24.6.6保文発1017)
4  柔道整復師の手当を受ける必要があるとき(S18.3.30保発796)
5  柔道整復師制の行なう骨折、脱臼について、診療担当者の同意を得たとき(S24.5.23保険発194)
6  あんま、鍼灸について、緊急その他やむを得ない場合を除き、医師の同意のもとに行うとき(S25.1.19保発4)
7  輸血の場合に、生血液の血液料金は療養費、保存血は現物給付(S14.5.22社医発336)
8  義手義足は、療養の家庭で治療のために必要と認められた場合(症状が固定した後は対象外)
9  療養上必要あるコルセット(S24.4.13保険発167)
19
9E
 緊急疾病で、他に適当な保険医がいるにもかかわらず、好んで患者が保険医以外の医師から診療や手当を受けたときには、療養費が支給されない。
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正しい 誤り
24
6B
 被保険者が療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給に代えて療養費の支給を受けることを希望した場合、保険者は療養の給付等に代えて療養費を支給しなくてはならない。(19-9Eの類型)
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正しい 誤り
令元
2C
 保険者は、訪問看護療養費の支給を行うことが困難であると認めるときは、療養費を支給することができる。
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正しい 誤り
18
3D
 事業主の資格取得届の提出が遅れたため、まだ被保険者証が交付されていない間に治療を受けた場合は、保険給付の対象とはならない。
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正しい 誤り
24
9B
 事業主が被保険者資格取得届の届出を怠った場合においては、その間に保険医療機関で受診しても被保険者の身分を証明し得ない状態であるので、療養費の対象となる。(18-3Dの類型)
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正しい 誤り
27
6D
 被保険者が無医村において、医師の診療を受けることが困難で、応急措置として緊急に売薬を服用した場合、保険者がやむを得ないものと認めるときは、療養費の支給を受けることができる。(発展)
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正しい 誤り
30
6A
 臓器移植を必要とする被保険者がレシピエント適応基準に該当し、海外渡航時に日本臓器移植ネットワークに登録している状態であり、かつ、当該被保険者が移植を必要とする臓器に係る、国内における待機状況を考慮すると、海外で移植を受けない限りは生命の維持が不可能となる恐れが高い場合には、海外において療養等を受けた場合に支給される療養費の支給要件である健康保険法第87条第1項に規定する「保険者がやむを得ないものと認めるとき」に該当する場合と判断できる。(難問)
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15
9B
 療養費の額は、現に療養に要した費用の額から、一部負担金に相当する額及び標準負担額を控除した額である。(基礎)

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正しい 誤り

3
10
E
 療養費の額は、当該療養(食事療養及び生活療養を除く)について算定した費用の額から、その額に一部負担金の割合を乗じて得た額を控除した額及び当該食事療養又は生活療養について算定した費用の額から食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額を控除した額を基準として、保険者が定める。(15-9Bの類型)

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17
8C
 交通事故等のやむを得ない理由により保険診療を行わない医療機関で診療を受けた場合の療養費の額は、当該医療に要した費用の額から一部負担金の額を控除した額及び食事の療養に要する費用から標準負担額を控除した額で統一されている。(15-9Bの類型)
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12
8C
 やむを得ない事情で保険診療を行わない医療機関で診療を受け、被保険者が診療費の全額を支払った場合の療養費の支給においては、保険診療ではないので一部負担金相当額の徴収は行われない。(応用)
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正しい 誤り
療養費の対象 16
4B

 
 手術にともない輸血を受ける場合、保存血については療養の給付として現物給付されるが、輸血の場合の血液料金は療養費として給付される。(発展)

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正しい 誤り
26
1B
  輸血に係る血液料金は、保存血の場合も含めて療養費として支給され、療養の給付として現物給付されることはない。 (16-4Bの類型)

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24
9A
 療養上必要のあるコルセットは、療養の給付として支給すべき治療材料の範囲に属するため、法第87条に基づく療養費により支給することとされている。(16-4Bの応用)

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15
9D
 被保険者が柔道整復師の施術を受ける必要があるときは、療養費が支給される。(応用)

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17
4C
 あんま、はり、きゅうに係る健康保険の初回の療養費支給申請については、緊急その他やむを得ない場合を除いては、医師の同意書又は診断書を添付する必要がある。(応用)

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25
4A
 被保険者が脱臼又は骨折について柔道整復師の施術を受け、療養費の支給を受けるためには、応急手当の場合を除いて医師の同意を得る必要があり、また応急手当後の施術は医師の同意が必要である。医師の同意は患者が医師から受けることもでき、また施術者が医師から得ることもできるが、いずれの場合も医師の同意は患者を診察したうえで、書面または口頭により与えられることを要する。(発展)

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22
2B

 柔道整復師が保険医療機関に入院中の患者の後療を医師から依頼された場合の施術は、当該保険医療機関に往療した場合、患者が施術所に出向いてきた場合のいずれであっても、療養費の支給対象とはならない。(発展)

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24
6D
 被保険者は、療養費の支給を受けようとするときは、申請書を保険者に提出しなければならない。この申請書には、療養に要した費用の額を証する書類を添付しなければならない。この書類が英語で作成されている場合には、省令の規定により、その書類に日本語の翻訳文を添付する。(発展)

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3" 海外出張中の療養費
14
3C
 海外出張中の被保険者が海外の病院で療養を受けた場合、その療養費の支給申請は事業主を経由して行い、事業主が代理受領することになっており、また、支給額の算定に用いる邦貨換算率は、支給申請日における外国為替換算率を用いる。(発展)

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13
4C
 海外にいる被保険者及び被扶養者が海外の医療機関で療養等を受け、事業主を経由して療養費の支給申請があった場合、保険者からの療養費の支給は送料を差し引いた金額が被保険者に送金される。 (14-3Cの類型)

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21
6C
 現に海外にある被保険者からの療養費等の支給申請は、原則として、事業主等を経由して行われるものとし、その支給決定日の外国為替換算率(売レート)を用いて算定した療養費等を保険者が直接当該被保険者に送金することになっている。(14-3C13-4Cの応用)

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27
2C
 現に海外に居住する被保険者からの療養費の支給申請は、原則として事業主を経由して行うこととされている。また、その支給は、支給決定日の外国為替換算率(買レート)を用いて海外の現地通貨に換算され、当該被保険者の海外銀行口座に送金される。(21-6Cの類型)

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11
9A
 海外における療養費支給の算定となる邦貨換算率は、その療養を受けた日の外国為替換算率を用いる。(14-3Cの類型)

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18
3C
 被保険者又は被扶養者が海外の病院等において療養等を受けた場合に支給される海外療養費は、療養を受けた日の外国為替換算率を用いて算定する。(14-3Cの類型)

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2
8E
 被保険者が海外にいるときに発生した保険事故に係る療養費等に関する申請手続等に添付する証拠書類が外国語で記載されている場合は、日本語の翻訳文を添付することとされており、添付する翻訳文には翻訳者の氏名及び住所を記載させることとされている。

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4.家族療養費(110条) 
 「被保険者の被扶養者が保険医療機関等のうち自己の選定するものから療養を受けたときは、被保険者に対し、その療養に要した費用について、家族療養費を支給する」
⇒家族療養費は、被保険者に給付されることになっている。(ただし、実際には110条4項にあるように、療養にかかった被扶養者に現物給付する代理受領方式がとられている。
 家族療養費の額と給付割合(110条2項) 
 こちらを。 
4’被扶養者へのその他の保険給付について
 「111条 被扶養者が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、被保険者に対し家族訪問看護療養費を支給する」
 家族訪問看護療養費の現物給付(111条3項)
 「88条6項、7項(訪問看護療養費の現物給付)の規定等は、家族訪問看護療養費の支給について準用する」
⇒本来ならば、被扶養者は一旦、全額を支払い、(大臣が算定した費用)×給付割合が現金による訪問看護療養費として、被保険者に戻ってくることになっているが、実際には、被扶養者は(1―給付割合)分のみ(別途の保険外負担もあり得る)を支払い、保険者が残りの訪問看護療養費を事業者に支払う。
 (被扶養者は現物給付を受ける。家族訪問看護療養費は事業者が被保険者に代わって受領する)
 「112条 被扶養者が家族療養費に係る療養を受けるため、病院又は診療所に移送されたときは、家族移送費を、被保険者に支給する」
 「113条 被扶養者が死亡したときは、家族埋葬料として、被保険者に対し、5万円を支給する」  「114条 被扶養者が出産したときは、家族出産育児一時金として、被保険者に対し、1児につき40万4千円に産科医療補償制度に係る加算額1万6千円を支給する」
 家族出産育児一時金の詳細はこちらへ
 被保険者給付  家族給付(被保険者に支給)
 療養の給付、療養費、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費  まとめて家族療養費
 訪問看護療養費、移送費、埋葬料、出産一時金  家族訪問看護療養費、
 家族移送費、家族埋葬料、
 家族出産一時金
 傷病手当金、出産手当金  なし
 高額療養費、高額介護合算療養費  世帯まとめて合算
11
9D
 被扶養者が保険医療機関において療養を受けたときは、被扶養者に対して家族療養費が支給される。(基礎)

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正しい 誤り
12
6A
 保険医療機関等から療養を受けた場合に支給される 療養の給付や保険外併用療養費は、被扶養者に対しても適用されるが、療養の給付にあたるものも、保険外併用療養費にあたるものも共に家族療養費として支給される。(11-9Dの類型)

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20
3B
 被扶養者が保険医療機関に入院した場合の食事療養については、入院時食事療養費ではなく、家族療養費が支給される。(基礎)

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正しい 誤り
令元
2B
 67歳の被扶養者が保険医療機関である病院の療養病床に入院し、療養の給付と併せて生活療養を受けた場合、被保険者に対して入院時生活療養費が支給される。(20-3Bの類型)

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正しい 誤り
18
3E
 被扶養者が保険医療機関等で特別な病室の提供その他の選定療養を受けた場合、被保険者と同様に保険外併用療養費が支給される。(12-6Aの類型)

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19
3C
 被扶養者が保険医療機関において評価療養を受けた場合には、被保険者に対して家族療養費が支給される。(18-3Eの類型)

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正しい 誤り
26
5ウ
 被扶養者が保険医療機関等において、評価療養又は選定療養を受けたときは、その療養に要した費用について、被保険者に対して家族療養費が支給される。(19-3Cの類型)

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正しい 誤り
家族訪問看護療養費等 21
5B
 被保険者の被扶養者である子で被保険者と世帯を異にしている者が、指定訪問看護事業者から訪問看護を受けたときは、被扶養者に対し、その指定訪問看護に要した費用について、家族訪問看護療養費を支給する。(基礎)

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正しい 誤り
23
8A
 被保険者の被扶養者が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、当該被扶養者に対し、その指定訪問看護に要した費用について、家族訪問看護療養費が支給される。(21-5Bの類型)

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正しい 誤り
29
7C
 被保険者の被扶養者が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、被扶養者に対しその指定訪問看護に要した費用について、訪問看護療養費を支給する。(21-5Bの類型)
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正しい 誤り
資格喪失後 28
9ア
 疾病により療養の給付を受けていた被保険者が疾病のため退職し被保険者資格を喪失した。その後この者は、健康保険の被保険者である父親の被扶養者になった。この場合、被扶養者になる前に発病した当該疾病に関しては、父親に対し家族療養費の支給は行われない。(発展)

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正しい 誤り
他の法令による保険給付との調整 4.他の法令による保険給付との調整
 労災保険法等による保険給付との調整(55条1項)
 「被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、家族療養費、家庭訪問看護療養費、家族移送費若しくは家族埋葬料の支給は、同一の疾病、負傷又は死亡について、労働者災害補償保険法、国家公務員災害補償法又は地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない」 

・「これらに相当する給付」とは、(労災保険法、国家公務員災害補償法、地方公務員災害補償法等による)通勤災害に対する給付のこと。
・「受けることができる場合」とは、通勤災害に対する給付を実際に受けたということでなく、受給権がある(受けるべく手続きを進めるべき)場合のことで、このときは、健康保険法からの給付はない。
  「2項 法改正(R04.01.01追加) 保険者は、傷病手当金の支給を行うにつき必要があると認めるときは、労働者災害補償保険法、国家公務員災害補償法又は地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例の規定により給付を行う者に対し、当該給付の支給状況につき、必要な資料の提供を求めることができる」

 「3項 被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給は、同一の疾病又は負傷について、介護保険法の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない」  
 「4項 被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは家族移送費の支給は、同一の疾病又は負傷について、他の法令の規定により国又は地方公共団体の負担で療養又は療養費の支給を受けたときは、その限度において、行わない」


@労災保険法、公務員災害補償法等、介護保険法による給付が受けられるときは、健康保険からの給付はない。(業務災害については1条、通勤災害については55条1項、介護保険法については55条3項による給付の調整)
A災害救助法その他の法令により給付を受けた場合は、その限度で健康保険からの給付はない。(55条4項による)
・ただしその他の法令による場合、健康保険優先のものもある。そのときは一部負担金等に対して公的補助がある。 
Bその他(参考)
・業務災害・通勤災害と思われる事案について、労災保険に請求・審査期間中における患者負担については、
 労災保険指定医療機関の場合は、患者負担は生じない。
 労災保険指定医療機関以外の場合は、一旦全額を支払った上で、後日、労災保険に請求する。(H25.08.14事務連絡)
・労災認定された傷病等に対して過去に医療保険から給付を受けていた場合における給付の調整(H29.02.01保発0201−1)
 「労災認定された傷病等に対して、過去に医療保険から給付を受けていた被保険者等については、これまでは、医療保険からの給付額を医療保険者に返還した上で、改めて労働基準監督署に労災保険給付の申請を行うことが原則とされている。
 しかしながら、被保険者の負担軽減を図るため、労災保険給付の受領について保険者に委任する旨を被保険者が労働基準監督署に申し出、保険者もこれに同意した場合においては、保険者は返還を求める金額について労働基準監督署から支払いを受けることができるようにする」
労災保険法等との調整 30
2E
  被保険者が通勤途上の事故で死亡したとき、その死亡について労災保険法に基づく給付が行われる場合であっても、埋葬料は支給される。

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正しい 誤り
12
7A
 労災保険の未適用事業所が健康保険の任意適用事業所となっている場合に、その事業所に使用されている従業員が通勤途上で事故にあったときは、健康保険から給付が行われない。(発展)

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正しい 誤り
26
4B
 健康保険の被保険者が通勤途上負傷し、労災保険の保険給付を受けることができるときは、その負傷について健康保険からの保険給付は行われず、その者が勤務する事業所が労災保険の任意適用事業所で労災保険に未加入であった場合にも、同様に健康保険からの保険給付は行われない。 (12-7Aの類型)
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正しい 誤り
令元
5A
 労働者災害補償保険(以下「労災保険」という)の任意適用事業所に使用される被保険者に係る通勤災害について、労災保険の保険関係の成立の日前に発生したものであるときは、健康保険により給付する。ただし、事業主の申請により、保険関係成立の日から労災保険の通勤災害の給付が行われる場合は、健康保険の給付は行われない。

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正しい 誤り
介護保険法との
調整
22
9D
 被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給は、同一の疾病、負傷または死亡について、介護保険法の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には、行わない。(基礎)  

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正しい 誤り
29
4イ
 被保険者に係る療養の給付は、同一の傷病について、介護保険法の規定によりこれに相当する給付を受けることができる場合には、健康保険の給付は行われない。 (22-9Dの類型)

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正しい 誤り
21
5A
 介護保険適用病床に入院している要介護被保険者である患者が、急性増悪により密度の高い医療行為が必要となったが、患者の状態等により患者を医療保険適用病床に転床させず、当該介護保険適用病床において緊急に医療行為が行われた場合は、介護保険から給付される部分に相当する療養を除いて、その給付は医療保険から行う。 (難問)

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正しい 誤り
災害救助法等との調整 12
7D
 災害救助法の指定地区で健康保険の被保険者が被災し医療を必要とするときは、健康保険の療養の給付が優先し、災害救助法による救助は健康保険の給付の及ばないものに限られる。(応用)

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正しい 誤り
17
5E
 災害救助法の規定により、被災者の医療について公費負担が行われた時は、その限度において健康保険の保険給付は行われない。(12-7Dの類型)

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正しい  誤り
30
3A
 被保険者に係る所定の保険給付は、同一の傷病について、災害救助法の規定により、都道府県の負担で応急的な医療を受けたときは、その限度において行われない。

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正しい 誤り
25
5A
 災害救助法が発動され、負傷した70歳未満の被保険者に対して都道府県から応急的な医療が行われた場合には、その費用の70%を健康保険が、25%を都道府県が負担することとされており、5%が被保険者の負担となる。(12-7Dの類型)

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正しい 誤り

3
3E
 公害健康被害の補償等に関する法律(以下本問において「公害補償法」という)による療養の給付、障害補償費等の補償給付の支給がされた場合において、同一の事由について当該補償給付に相当する給付を支給すべき健康保険の保険者は、公害補償法により支給された補償給付の価額の限度で、当該補償給付に相当する健康保険による保険給付は行わないとされている。(発展)

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正しい 誤り
公費負担等との調整 12
8D
 保険優先の公費負担医療と健康保険が併用された場合、健康保険の一部負担金に相当する金額の範囲内で公費負担医療から支給される。(発展)

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正しい  誤り
20
7B
 結核患者である健康保険の被保険者が公費負担による通院医療を受ける場合、原則として、その費用の70%を健康保険が、30%を都道府県が負担することとされており、当該被保険者の負担はない。(12-8Dの類型、難問)

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正しい 誤り
16
8B
 生活保護法による医療扶助と健康保険による保険給付が併用される場合は、健康保険による保険給付が優先され、費用のうち健康保険による保険給付が及ばない部分について、医療扶助の対象となる。(難問)

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正しい 誤り

 
  療養の給付の対象となるもの、ならないもの
@   ○は給付の対象となるもの、 ×は給付の対象とならないもの
A  「身体に違和感があるとして療養を求めたにもかかわらず、診断の結果、なんら疾病と認められるべき兆候がなかった場合○」(S10保規338) 
B  「定期的健康診断(いわゆる人間ドック等も同じ)により初めて結核症と決定された患者について、その時のツベルクリン反応、血沈検査、X線検査等の費用は保険給付の対象ならない」(S28.04.03保険発59)
 「定期的健康診断の結果、異常ありとして他日行う精密検査は、健康診断の一環としてなされたものでなければ、保険給付の対象となる」(S39.0318保文発176)
C  「異常出産、かんし手術を行ったときの手術○、医師の認定による人工妊娠中絶術○、(4か月以上の場合は出産の給付も○)、単に経済的理由によるもの×」(S27.9.29保発56)
 「医師の手当を受けても、正常出産のとき×」(S17社発82)
D  「治癒後の体力回復のための療養×」
 「温泉療養は、温泉のある病院又は診療所において、直接医師の指導の下に行われる理学的療法によるものに限り○」(S28保文3995)
E  「美容整形は原則として×」、
 「近視など屈折異常に対する診療○」(S40.2.1保険発14)
F  「感染の危険があると認められる場合の破傷風血清注射○」(S24.7.7保険発223)
 「百日咳の予防のための血清注射は×、家庭内に百日咳患者が発生し、これとともに未感染者があるときは、感染は必然的と見られるので○」(S27.5.26保険発138)
G  「被保険者の資格取得が適性である限り、その資格取得前の疾病又は負傷は○」(S26.10.16保文発4111)
H  「療養上必要あるコルセット⇒ 療養費で」(S24.4.13保険発167)